すごいネーミング開発の舞台裏 第7回

婦人靴大手ダブルエー(東京・渋谷)が手がけるブランド「ORiental TRaffic(オリエンタルトラフィック)」の「跳べるパンプス」が好調だ。体操元日本代表の田中理恵氏が監修し、履き心地の良さを追求した。サンプルを試着した田中氏の跳躍から発想したネーミングで、女性の幅広い潜在ニーズをつかんだ。

オリエンタルトラフィックが2021年9月に発売した「跳べるパンプス」の広告には、体操元日本代表の田中理恵氏を起用。田中氏は監修も行い、自らが履きたい7センチメートルの高さの「ポインテッドトゥヒール」を開発した。第2弾のテレビCM はTVerでも放送
オリエンタルトラフィックが2021年9月に発売した「跳べるパンプス」の広告には、体操元日本代表の田中理恵氏を起用。田中氏は監修も行い、自らが履きたい7センチメートルの高さの「ポインテッドトゥヒール」を開発した。第2弾のテレビCM はTVerでも放送
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 「跳べるパンプス」はオリエンタルトラフィックの新ブランドとして、2021年9月に販売を開始したシリーズだ。発売から約7カ月後の22年4月に、第2弾の新商品を投入。業界では10万足を超えればヒットとされるが、22年5月には早くもシリーズ累計10万足の販売数を達成している。

 第1弾の開発には、体操元日本代表の田中理恵氏が監修者として商品開発に参加し、広告にも出演した。田中氏は身長157センチメートルと、体操選手の中では背が高いといわれるが、足は実寸19センチメートルと小さいのだという。「自分の足に合い、靴擦れをしない『7センチヒールを履きたい』」という希望をかなえるために、田中氏自身に合った商品を監修した。

第1弾の2型、第2弾の5型の合計7型をそろえる。素材や色の違いで分けると全部で31のバリエーションがある。黒やベージュなどの色柄や、ローファーのような外見でヒールが太めの通勤・カジュアル兼用で使えるものの人気が高い
第1弾の2型、第2弾の5型の合計7型をそろえる。素材や色の違いで分けると全部で31のバリエーションがある。黒やベージュなどの色柄や、ローファーのような外見でヒールが太めの通勤・カジュアル兼用で使えるものの人気が高い
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田中氏が監修したポインテッドトゥヒール(7500円、税込み、以下同)。ヒールの高さは7センチメートル。ブラックは2素材で展開。レッドにはヒール部分にもスエードを巻いて統一感を出した
田中氏が監修したポインテッドトゥヒール(7500円、税込み、以下同)。ヒールの高さは7センチメートル。ブラックは2素材で展開。レッドにはヒール部分にもスエードを巻いて統一感を出した
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パンプス離れの20代を狙った理由

 跳べるパンプスの開発を担当するダブルエー商品部部長の岩瀬絵美氏によれば、現在、パンプスは主に30~40代の女性に好まれる傾向がある。近年は若年層を中心に、ジェンダーニュートラルなデザインのファッションを好む傾向が見られ、オリエンタルトラフィックがブランド全体でメインターゲットとする20代前半の女性の間では、かかととつま先の高低差が小さい厚底靴やスニーカーの存在感が高まっている。