すごいネーミング開発の舞台裏 第5回

1846年に三重県四日市市で創業し、清酒「宮の雪」などを製造、販売する宮﨑本店。近年人気を集めているのが、1911年発売の「亀甲宮焼酎」、通称「キンミヤ焼酎」だ。ここ15年間ほどで販路を海外にも広げ、売上金額は6倍以上に成長している。その成長を支えた商品「キンミヤシャリキンパウチ」とは?

宮﨑本店の「キンミヤシャリキンパウチ」。冷凍庫で凍らせてグラスに入れ、炭酸水などで割って飲む。1個104円(消費税込み、宮﨑本店ネットショップ「宮の雪」での価格、以下同)
宮﨑本店の「キンミヤシャリキンパウチ」。冷凍庫で凍らせてグラスに入れ、炭酸水などで割って飲む。1個104円(消費税込み、宮﨑本店ネットショップ「宮の雪」での価格、以下同)

 居酒屋や飲食店で多くのファンに愛され、宮﨑本店という社名よりも人々に認知されていそうな「キンミヤ焼酎」。1911年の発売当初は、「亀甲宮焼酎」(キッコーミヤショウチュウ)が商品名だったが、通称のキンミヤ焼酎が広く知られるようになり、今ではキンミヤ焼酎が商品名として使われている。

 キンミヤ焼酎という名称は、ラベルに描かれた金の宮の字から生まれたネーミング。金色の亀甲に宮の字をレイアウトしたエメラルドグリーンのラベルはキンミヤ焼酎のシンボルともいえる存在で、これが居酒屋のカウンターや飲食店のテーブルによく映える。ラベルデザインは、発売当初から100年以上も変えずに使い続けているが、誰がデザインしたものか、今となっては分からない。

25%キンミヤ焼酎600ミリリットル548円。ラベルデザインは、1911年の発売時のまま。デザイナーは不明
25%キンミヤ焼酎600ミリリットル548円。ラベルデザインは、1911年の発売時のまま。デザイナーは不明

 キンミヤ焼酎は、15年ほど前から口コミで人気が出始め、取引先を少しずつ増やしてきた。もともと首都圏で多く飲まれ、本社がある三重県ではむしろマイナーな存在だったという。今も9割が東京で消費されているが、10年ほど前から47都道府県に取引先が広がった。現在、台湾や中国、シンガポールといった海外にも販路を拡大している。

 2006年度の売上金額と比較すると、20年度の売上金額は6倍以上と驚異的。15年間で徐々に高まった需要に、製造ラインを増やし、倉庫を拡大するなどし、応えてきた。

 キンミヤ焼酎の売り上げ爆増を支えた一因が、12年11月発売の「キンミヤシャリキンパウチ」だ。

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