2022年6月3日発売の「日経トレンディ2022年7月号」 ▼Amazonで購入する では、「逆境に勝つマネー術」を特集。コロナ禍での不安拡大やウクライナ危機などを背景に、金価格は歴史的高水準で推移している。円安の進行により、円建て価格は史上最高値圏にある。金価格の高止まり・上昇と一段の円安を想定すれば、金への投資は検討に大いに値する。

※日経トレンディ2022年7月号より。詳しくは本誌参照

円安により国内金価格が押し上げられている(ドル建てはニューヨーク金価格、円建ては田中貴金属工業の参考小売り価格・税別。月次の最高値。2022年5月20日時点)(写真/PIXTA)
円安により国内金価格が押し上げられている(ドル建てはニューヨーク金価格、円建ては田中貴金属工業の参考小売り価格・税別。月次の最高値。2022年5月20日時点)(写真/PIXTA)

 実物資産としてインフレに強いとされる金。もともと、コロナ禍での不安拡大と世界的な金融緩和を背景に値上がりし、1トロイオンス(約31g)当たり1800ドル前後の歴史的な高値圏での推移が続いていた。そこにウクライナ危機が起こったことで、上昇圧力があらためて強まっている。

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 金は「モノ」と「通貨」の2つの顔を併せ持つ。信用リスクが無いモノ(実物資産)としては、感染症や戦争といった有事の不安拡大時には資金の逃避先として選ばれやすい。いわゆる、「有事の金買い」だ。また、株式や債券などの相場が不安定になると、その代替資産としての価値も高まる。

 一方、通貨としては金利が無いため、ドルなど主要通貨の金利上昇局面では金は基本的に売られやすい。米金利が上昇してドル高が進む中では、代替通貨としての金の魅力は本来低下する。にもかかわらず現状の値動きが強いのは、「それ以上に有事のムードと代替資産の面での上昇圧力が強まっている」(楽天証券経済研究所コモディティアナリストの吉田哲氏)ためだ。

金への投資を検討 資産の1割程度が目安

 ウクライナ危機を巡るロシアと西側諸国との対立は長期化が見込まれ、それを要因とするインフレの懸念も収まらないとすれば、「金価格は高止まりから緩やかに上値を試す展開になる可能性が高いと考えている」(吉田氏)。2020年8月や22年3月につけた2000ドル台に再び乗ることも今後十分にあるとの見立てだ。下値についても底堅い動きで、「1800ドルを割れたところでは買いが入りやすいと市場では捉えられているようだ」(同)。

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