2022年6月3日発売の「日経トレンディ2022年7月号」 ▼Amazonで購入する では、「逆境に勝つマネー術」を特集。電気代高騰の中で到来した冷房の季節。節電に取り組み、少しでも支出を抑えたい。家庭内での合理的な節電方法を、プロの家事アドバイザーに聞いた。

※日経トレンディ2022年7月号より。詳しくは本誌参照

夏の電気料金を抑えるには、エアコン・冷蔵庫・照明の重点対策がカギ
夏の電気料金を抑えるには、エアコン・冷蔵庫・照明の重点対策がカギ

 冷房の季節が到来し、エアコンや冷蔵庫の消費電力でさらに増える夏の電気料金。節電に取り組み、少しでも支出を抑えたい。どの程度の使用電力削減を目標とすればよいのか。

 家庭での節電法に詳しい家事アドバイザーの矢野きくの氏によれば、コロナ禍以降、テレワークの普及もあり、電力消費量は各家庭で多様化している。世帯別平均の電気代などを目標にするのでは無く、それぞれの家庭の生活実態に合わせた対策が必要だという。

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 「家庭内での日常的な家電の使い方を見直すことで、結果的に値上がりした分を自然に取り返せる。そうした意識で取り組むのがお薦め。正しい使い方を習慣化できれば、一時しのぎではない継続的な節電につながる」(矢野氏)

 資源エネルギー庁の試算によると夏の日中(14:00ごろ)、家庭内消費電力の約6割を占めるのがエアコンだ。冷蔵庫も外気温の上昇により、冬の2~3倍の電力を消費する。それに照明と続き、3種の家電で全体の約8割を占める。この3種の家電の使い方改善に取り組めば効果的な節電になる。

空間ではなく「人」を涼しく

 まずはエアコン。矢野氏は空調の節電で大事なのは「空間をどう冷やすか」ではなく「室内にいる人がいかに涼しく過ごせるか」と考えることだという。

 前提として、夏の熱気の7割は窓など開口部から入る(日本建材・住宅設備産業協会調べ)。遮熱・遮光性能の高いフィルムやカーテンを設置して窓からの直射日光を遮り、室温を上げない工夫をする必要がある。日当たりの良い部屋と悪い部屋とでは室温にも5度以上の差が出る。可能であれば、日中は涼しい部屋で過ごすとよい。衣服も通気性の良いものを選ぶ。

 サーキュレーターは、エアコンの冷気を部屋全体に拡散させるために使う人が多いが、これも「人がいる場所を涼しくする目的で、送風用に使う方が効果的」(矢野氏)だという。

 エアコンの機能は年々進化しており、ひと昔前までの常識が、現在の機種には当てはまらないこともある。正しい設定法を押さえておきたい。例えば「除湿はエコ」と誤解している人は多いが、最近の機種では除湿の際、温度が下がりすぎないよう再熱機能を備えたものも多いため、むしろ消費電力が上がるケースもある。まずは説明書を確認すべきだ。

 風速は常に「弱」にしておけば節電になりそうに思うが、これも誤解。実際は「自動」に設定しておくことで、エアコンが最も効率のよい方法を選択して設定温度まで部屋を冷やす。

 リモコンにある「内部クリーン」のボタンは、「自動でフィルターを掃除してくれる」ものではなく、冷房による内部の結露を送風で乾かす機能なので、掃除は必須だ。フィルターの目詰まりも消費電力増加の原因になる。シーズン前にはきれいに掃除し、シーズン中も2週間に1度を目安に洗剤で洗うことで、効率的な運転になる。

冷蔵庫節電のポイントは正しい設置と開閉回数

 冷蔵庫については、まずは正しく設置されているかを確認しておきたい。冷蔵庫の上を物置にして放熱板を塞いでいたり、中に物を詰め過ぎて冷気の吹き出し口を塞いでいたりすると余計な電力を消費する。日光の当たる場所に設置しないことも大事だ。

 その上で開閉回数を減らすのが重要だという。「夏は特に飲料の出し入れで開け閉めが増える。お茶などは魔法瓶やポットに詰め替えて外に出しておくのがお薦め」(同)。よく使う調味料をトレイにまとめるなど庫内を整理し、食材アプリの活用や、冷蔵庫の買い替えを検討している場合は、庫内カメラ付きの最新機種を検討してみるのも一手だ。

LEDに買い換える際は人感センサー付きも検討

 照明は大前提として、まだ白熱球が残っている場合は速やかにLEDに交換する。その際、内玄関、廊下、手洗いなど、消し忘れが発生しがちな場所は、人感センサー付き電球に取り換えておくとよい。「荷物受け取りで両手が塞がっているときにも自動で消してくれるので便利」(同)。最新ガジェットの力も借りつつ、夏の節電を通じて暮らし全体の改善点も見つけたい。

注)「逆境に勝つマネー術」は、「日経トレンディ」2022年7月号に掲載しています。日経クロストレンド有料会員の方は、電子版でご覧いただけます。
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