
世帯で1億円以上の金融資産を有する、金銭的余裕を持った60~69歳男女。月の小遣いも同世代男女の3倍ほど高くなっており、購買力は衰えを見せない。「老後2000万円問題」とは無縁そうな、人生100年時代の「リッチシニア」の姿に迫った。

今回の特集「ニッポンの今どき富裕層研究」では、今後注目すべき消費者群として3つのカテゴリーをピックアップした。新型コロナウイルス禍の2年半余り、抑えつけられてきた消費意欲が徐々に解放されようとする今、顧客として目を離せない消費者たちの価値観や消費行動、好きなブランドなどを、データと専門家による分析を基に浮き彫りにしていく。
特集の第9回は、「リッチシニア」を取り上げる。マクロミル ブランドデータバンクの調査結果(2022年1月実施)から、60~69歳男女で、世帯の金融保有資産の金額が1億円以上と答えた人々のデータに着目。資産が多く、金銭的にゆとりある暮らしを送っているリッチシニアの、購買力や消費行動を分析した。
データではリッチシニアは158人で、「シニア(60~69歳男女)」全体6053人の2%程度にとどまっている。リッチシニアの平均世帯年収は1130.9万円、平均個人年収は741.4万円で、どちらもシニアの2倍ほど。小遣いは月11.4万円で、同世代の月3.6万円と比べるとおよそ3倍。保有資産が多いリッチシニアはやはり、毎月自由に使える金額も多いのだ。
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