ニッポンの今どき富裕層研究 第5回

共働きで夫婦共に高収入を得ている「パワーカップル」が、ここ数年、注目されている。世帯年収1400万円以上、個人年収700万円以上の高収入カップルのことだ。まだ数こそ少ないものの、じわじわと増えているパワーカップルはどんな価値観を持ち、どんなブランドを好むのか。

パワーカップル(イラスト/Shutterstock)
(イラスト/Shutterstock)
「パワーカップル」とは、マクロミル ブランドデータバンクの「第34期調査(2022年1月)」の結果から、30~59歳の既婚男女で、世帯年収1400万円以上、個人年収700万円以上かつ、自身も配偶者も仕事をしている(学生、パート・アルバイト、専業主婦/主夫、無職を除く)と答えたデータを抽出したもの
「パワーカップル」とは、マクロミル ブランドデータバンクの「第34期調査(2022年1月)」の結果から、30~59歳の既婚男女で、世帯年収1400万円以上、個人年収700万円以上かつ、自身も配偶者も仕事をしている(学生、パート・アルバイト、専業主婦/主夫、無職を除く)と答えたデータを抽出したもの

 新型コロナウイルス禍が落ち着きを見せる今、マーケターとして気になるのは、やはり「金銭的に余裕のある消費者」の動向だ。日本で余裕がありそうな3つの消費者像──「リッチシニア」「パワーカップル」「リッチZ世代」──にフォーカスする本特集。第5回はパワーカップルを取り上げる。

 都内にある1億円超えのタワーマンションの主要な購入層とも目されるパワーカップル。マクロミル ブランドデータバンクの調査結果(2022年1月実施)から、30~59歳男女で、世帯年収1400万円以上、個人年収700万円以上、自身も配偶者も仕事に就いていると答えた人々のデータに着目。この層をパワーカップルとして、その消費行動を分析した。

 パワーカップルは男女合わせて172人。30~59歳男女1万8919人のうち、ごく限られた存在だ。パワーカップルの平均世帯年収は驚異の1701.7万円。平均個人年収は1044.3万円で、同世代男女と比較してどちらも約2.5倍という高い数値となっている。平均小遣いは月9.1万円と、意外に少ない。それでも、同世代男女の月3.2万円と比較して3倍近い金額だ。同世代の1%にすぎないものの、高い収入と高い購買力を備えたパワーカップルは確かに存在するのだ。

 パワーカップルと同世代男女が月に使用する金額を比較すると、最も差が大きかったのは「外食」だった。パワーカップルは、「飲酒(自宅、飲食店問わず)」や「テイクアウト・デリバリー」への支出も同世代男女と比べて高い。外食にもお金を使い、時にはウーバーイーツや出前館、テイクアウトを利用して中食を楽しむという、充実した食卓風景が想像できる。

●「パワーカップル」と「30~59歳男女」が月に使用する金額の差
●「パワーカップル」と「30~59歳男女」が月に使用する金額の差
「外食」や「習い事(趣味))」に使う金額が同世代よりも多い「パワーカップル」。書籍は店舗ではなくオンラインで購入するのが、同世代との違いだ

パワーカップルが好きなブランドは?

 パワーカップルは、同世代男女と比較して、「習い事(趣味)」に月1万円以上多く費やしている。「自分でするスポーツ」の支出も多く、「体を動かすのが好きだ」「多人数で出かけて楽しむことが好きだ」というパワーカップルの価値観やオープンな性格がここに表れている。

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