ニッポンの今どき富裕層研究 第4回

ミシュラン一つ星の人気イタリアン「TACUBO(タクボ)」。その姉妹店であるパティスリー「DOLCE TACUBO(ドルチェ タクボ)」は、予約制を貫く。予約時間に合わせてドルチェを作り、購入後はできるだけ早く食べ切ることを推奨。独自の取り組みで、ミシュラン一つ星店のドルチェが「並ばずに買える」と、人気を博している。1個400円の高級フィナンシェを箱単位で購入する人が多く、顧客には富裕層が多いと見られる。

代官山にある店舗は一見すると美術のアトリエのようにも見えるが、近寄るとドルチェの甘い匂いがふんわりと香り、パティスリーだと分かる
代官山近くにある店舗は一見すると美術のアトリエのようにも見えるが、近寄るとドルチェの甘い匂いがふんわりと香り、パティスリーだと分かる

 DOLCE TACUBOは、東京・代官山近くに店舗を構えるパティスリー。人気イタリアンレストラン「TACUBO(タクボ)」の姉妹店として2021年12月にオープンした。その際のコンセプトが、「コース料理の感動をテークアウト用ドルチェで実現する」。コース料理では、お客が食べるタイミングに合わせて、ベストな状態の料理を提供していく。これをテークアウト用ドルチェでも再現したいと考え、商品の購入に予約制を採用した。

 基本メニューはフィナンシェ(1個400円、税込み、以下同)、生ジェラート(600円)、シュークリーム(700円)、プリン(700円)の4種類で、季節限定のメニューもある。ドルチェはすべて予約時間から逆算して調理しており、購入後はできるだけ早く食べることを推奨している。

食感と風味を味わう焦がしフィナンシェ(1個400円、税込み、以下同)
食感と風味を味わう焦がしフィナンシェ(1個400円、税込み、以下同)
素材を味わう作り立て生ジェラート(600円)
素材を味わう作り立て生ジェラート(600円)
濃厚カスタードを味わうシュークリーム(700円)
濃厚カスタードを味わうシュークリーム(700円)
王道を塗り替える濃厚プリン(700円)
王道を塗り替える濃厚プリン(700円)

1個400円のフィナンシェを箱買い

 レストランのタクボは2カ月先まで予約が埋まっているような人気店。ディナーはコース料理が1人2万2000円からという高級店で、ミシュランの一つ星を獲得している。同店を経営するTACUBO(東京・渋谷)代表取締役の田窪大祐氏によると、顧客との会話からの推測だが、顧客の多くは40~50代の経営者の男性で、リッチシニアやパワーカップルらしい顧客もいて、男女比は7対3程度。

 ドルチェ タクボの場合は、男女比が3対7と完全に逆転する。こちらは顧客データの細かい集計はしていないが、1個400円のフィナンシェを箱単位で購入する人が多いため、やはり富裕層が多いと考えている。他店の一般的なフィナンシェより100~200円ほど高いイメージだ。仕事の得意先や、ホームパーティーの手土産に購入する人が多いという。「タクボの予約が取れないので、ドルチェ タクボを予約してみよう」という人も多く、オープン初月は計画の2倍を売り上げた(21年12月)。

富裕層は「体のために良いものが食べたい」と考え、料理の素材にまでこだわる人が多い。ドルチェ タクボのSNSやWebサイトでは、ドルチェの素材や、作る工程などを紹介し、商品のこだわりやおいしさを伝えている
富裕層は「体のために良いものが食べたい」と考え、料理の素材にまでこだわる人が多い。ドルチェ タクボのSNSやWebサイトでは、ドルチェの素材や、作る工程などを紹介し、商品のこだわりやおいしさを伝えている

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