
デジタルネーティブで多様な価値観を持ち、環境問題やダイバーシティへの意識も高い。そんなイメージで語られるZ世代の中で、月10万円以上を自由に使える「リッチZ世代」。高い購買力を備えたリッチZ世代は何に興味を持ち、どんな消費をしているかをデータで分析した。

新型コロナウイルス禍がようやく落ち着きを見せ始め、消費者の動きにも活気が出てきている。新型コロナウイルス禍の2年半余り、抑えつけられてきた消費意欲が徐々に開放されようとする今、気になるのはやはり「金銭的に余裕のある消費者」の動向だ。
そこで今回の特集「ニッポンの今どき富裕層研究」では、今後注目すべき消費者群として3つのカテゴリーをピックアップした。決して数は多くはないが、顧客として目を離せない消費者たちの価値観や消費行動、好きなブランドなどを、データと専門家による分析を基に浮き彫りにしていく。さらに、編集部が注目した、今どきの富裕層に人気の商品やサービスを紹介する。
3つのカテゴリーのうち、「リッチZ世代」は、新しい消費者像として注目されるZ世代の中でも自由に使えるお金が特に豊富な層。月の小遣いが10万円以上という若者たちだ。
「パワーカップル」は共働きで世帯年収1400万円以上、個人年収700万円以上の高収入カップル。
「リッチシニア」は60代で世帯金融資産が1億円以上という人たちだ。
特集第1回では、マクロミル ブランドデータバンクの調査結果(2022年1月実施)から、15~24歳の未婚男女で、月の小遣いが10万円以上と答えた人々を「リッチZ世代」と設定。同世代のZ世代(15~24歳男女)の調査結果と比較した。
リッチZ世代は、Z世代3138人のうち125人。平均世帯年収は747.3万円で平均個人年収は303.1万円、どちらもZ世代の中で際立って高い。平均小遣いは月14.7万円で、Z世代の月2.3万円と比べると毎月12万円以上多く使えることになる。高い購買力を持つリッチZ世代は、同世代の中のごく限られた人々だ。
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