※日経エンタテインメント! 2022年9月号の記事を再構成
デジタルネーティブで次のトレンドを生み出す存在であることから、各方面からの注目度が高まっている「Z世代」。そんなZ世代の女子たちが、今話題となっているヒト・モノ・コトをテーマにトークを展開。そこからヒットの芽が見えてくるかも。前回の“お出掛けスポット”(「蝶矢、トランポランド、VS PARK……Z世代女子の人気スポット」)に続き、今回のテーマは“スイーツ”です。昨年、大ブレイクした「マリトッツォ」など、次から次へと話題のスイーツが生まれていいます。では今年、Z世代の女子たちの間で人気となっているスイーツとは何なのか? また、最新のカフェ事情はどうなっているのか? 女子大生たちに語ってもらいました。
金城 スイーツで今、話題なのは、やっぱり「生ドーナツ」かな。これまでにない、しっとりとした生食感に仕上がっているのが特徴で、イタリア発祥の郷土スイーツ「ボンボローニ」が原型とも言われているドーナツ。
小野 「2022年上半期Z世代トレンドランキング」の「グルメ・スイーツ部門」でも1位に選ばれるくらいバズっているよね。
古庄 火付け役は、3月に中目黒、5月に渋谷にオープンしたドーナツ店「I'm donut?」。いつ行ってもすごい行列ができていて、私はまだ食べられてない。
金城 生地にこだわってて、バターや卵をたっぷり使い、さらにローストしたカボチャを皮ごと混ぜ込むことで、なめらかでもっちりとした独特の食感を生み出しているらしいからね。
小野 へー、そうなんだ。でもドーナツ自体がブームになってる感じはあるよね。韓国のねじり揚げドーナツ「クァベギ」も新大久保を中心に話題になっている。
金城 確かに新大久保の「スマイルカフェ」は、いろんなトッピングの載った「クァベギ」で人気だよね。生クリームイチゴ、あんバター、オレオクリームチーズなど、味はもちろんのこと、ちゃんと映えるようになっている。
古庄 他のスイーツだと、カヌレの人気も上がっている感じがするな。専門店も増えてきているしね。
小野 カヌレって、茶色の焼き菓子のイメージだったけど、最近はいろんなフレーバーでカラフルになっていたり、半熟タイプが出てきたりと進化してる。それでより注目を集めるようになったよね。
特別感のある雰囲気で人気
金城 スイーツトークと同じくらい盛り上がるのが、カフェに関するトーク。周りで人気になっているカフェだと、純喫茶をはじめとした「レトロカフェ」かな。
小野 ヴィンテージ感のあるインテリア、クリームソーダやナポリタンなどのメニュー、BGMで流れるクラシックと、特別感のある雰囲気がいいよね。
古庄 あと最近はやっている「フレンチガーリー」というファッションスタイルにもマッチするから、より映える写真が撮れるのもポイント。
小野 私は先日、70年続く新宿の「名曲・珈琲 新宿 らんぶる」に行ってきたよ。内装や椅子などが昭和テイストを感じさせる喫茶店ですごく良かった。
古庄 そのお店、霜降り明星のせいやさんもオススメしていたから、私も気になっていたところ。
金城 雰囲気を求める時は、「隠れ家カフェ」ってインスタで検索する。神泉にある「Sta.渋谷」は、小さな看板しか出てなくて、秘密基地みたいな雰囲気があって人気になっているんだよね。
小野 淡路町の路地裏にある「高山珈琲」も隠れ家っぽくて良かったよ。入り口付近が草木に覆われていて、意識して歩いていないとつい通り過ぎちゃうぐらい(笑)。
古庄 花や植物に囲まれた「ボタニカルカフェ」もいいよね。青山フラワーマーケットが運営する「TEA HOUSE」は、お花屋さんが手掛けるカフェだけあって、店内にも植物がたくさん飾り付けてあってすごく癒やされるよ。
小野 青山店は4月にリニューアルしたんだよね。“都会のオアシス”のようなお店だって話題になっているから行ってみたい。
福岡発で表参道にも店舗を持つ人気ベーカリー「アマムダコタン」の平子良太シェフがプロデュースしたドーナツ専門店。看板商品の「アイムドーナツ?」こと“生ドーナツ”は、エアリーな食感で人気に。中目黒店、渋谷店(写真)ともに大行列となっている。
フランスの伝統的な焼き菓子であるカヌレ。近年は、フルーツ入りや、抹茶味といった様々なフレーバーのものが登場して進化を遂げ、注目度、人気ともに拡大している。またカヌレ専門店も増加中で、写真は、半熟カヌレ専門店「boB」の「焼きたて半熟カヌレ」。
南青山(写真)、赤坂、吉祥寺に店舗を構える、青山フラワーマーケット運営のボタニカルカフェ。“Living With Flowers Every Dayの体感”をコンセプトに、「花農家の温室」をイメージした内装で、季節の花や緑がアーチ状にディスプレイされている。