※日経エンタテインメント! 2022年7月号の記事を再構成
デジタルネーティブで次のトレンドを生み出す存在であることから、各方面からの注目度が高まっている「Z世代」。そんなZ世代の女子たちが、今話題となっているヒト・モノ・コトをテーマにトークを展開。そこからヒットの芽が見えてくるかも。今回のテーマは“グルメ事情”です。
――ようやく外食ができるようになってきた今日この頃、Z世代の女子たちはどういうふうにレストランを探したり、どういったお店に行っているのか? 女子大生たちに話を聞きました。
田中 お店を探す際は、まずInstagramで検索することが多いですね。「食べログ」はその後に追加で調べるときに使ったりしてる。Instagramはユーザーが若いから、私たちの欲しい情報がやっぱり手に入れやすいから。
村上 昨年の春ぐらいに追加された、「地図検索機能」も便利だよね。虫眼鏡のアイコンを押して、右上に出てくる地図のアイコンからアクセスできるんだけど、近くにある人気店が地図上に表示される。
大木 私もよく使ってる。「レストラン」「カフェ」といったカテゴリーごとにも表示ができるし、それぞれのお店に関するフィード投稿もまとめて見られるんだよね。
吉田 グルメ情報を発信するインスタグラマーも増えていて、彼らの投稿もすごく参考になる。
――どんな人を見ていますか?
村上 私は「ウルフ【正直食レポ】」が好きです。名前にある通り正直にコメントしてくれるから、つい信頼しちゃう(笑)。他にも、「味」「映え」「コスパ」「雰囲気」「接客」の5つのポイントを、星で評価してくれているのも分かりやすいですね。
吉田 私もウルフさんを見ているけど、「味」「映え」に加えて、「接客」も評価軸にあるのがうれしい。店員さんの対応って、お店選びの際に意外と大事だったりするんだよね。
田中 私は「りょうくんグルメ」も好きかな。「中目黒ランキング」など、エリアごとのオススメ店をまとめてくれているから助かる。
大木 最近やっと外に飲みに行けるようになってきたけど、みんなはどんなお店に行ってる? 私の周りでは、「ネオ居酒屋」と呼ばれる、昭和のレトロテイストを今風に取り入れたお店が人気かな。
村上 分かる! あえてネオンの照明を使っていたり、グラスに文字が書いてあったりするようなところだよね。
女性客が集う恋愛酒場
田中 渋谷や上野にある「恋愛酒場 メイ子」は、まさにそんな感じ。恋愛をテーマにしたお店だから、内装はピンクが基調で、昭和アイドルのジャケ写風のポスターなどが飾ってあって、すごくかわいい。いつも女性客でいっぱいなんですよ。
大木 あとメニューも、「禁断の出会い、苺とモッツァレラ」や「私の愛した元彼たち‐串揚げ5種」など、ネーミングセンスも光っているんだよね(笑)。
吉田 みんなでワイワイ飲もうってときは、卓上サーバー系の居酒屋に行くことも多い。各卓上にサーバーが設置してあって、自分のタイミングで好きなだけ注いで飲める感じが楽しい。
田中 確かに最近そういうお店が増えているよね。“0秒レモンサワー”で有名な「仙台ホルモン焼肉酒場ときわ亭」がまさにそう。新宿、渋谷、三軒茶屋などにあって、レモンサワーが60分500円で飲み放題って絶対お得だよね。
大木 「大衆ジンギスカン酒場ラムちゃん」だと、卓上にハイボールのサーバーが設置されてるよ。
村上 あと主要駅の高架下に続々とフードエリアがオープンしている。昨年、有楽町と新橋の間にできた「日比谷OKUROJI」には、隠れ家のような雰囲気のあるお店が多くそろっている。
吉田 3月には、下北沢の駅前の高架下に「ミカン下北」というアジア系レストランなどが入るエリアができて、テレビでもよく取り上げられているもんね。
田中 新宿の東南口の高架下にあるフードエリア「サナギ新宿」も屋台風でおしゃれだし、今後も高架下グルメは注目です。
卓上にレモンサワーやハイボールのサーバーを設置し、好きなタイミングで注ぐことができる飲み放題の居酒屋が増加中。写真は、全国展開する「仙台ホルモン焼肉酒場 ときわ亭」。レモンサワーが飲み放題で、好きなシロップを2種類選べる。
近年、都内の様々な駅の高架下を有効活用し、個性豊かなフードエリアが開業している。写真は、今年3月に下北沢駅の井の頭線の高架下にオープンした「ミカン下北」。アジア系レストランに加え、大衆居酒屋、ワインバーなどが並ぶ。