※日経エンタテインメント! 2022年5月号の記事を再構成
鈴木拡樹、荒牧慶彦らを筆頭に、非常に層の厚い2.5次元発俳優。ここでは、鈴木、荒牧らに続いて今注目を集めるU-30(30歳以下)の俳優を紹介。
立花裕大(ゆうた)は岡宮来夢も出演したミュージカル『刀剣乱舞』(以下、『刀ミュ』)シリーズの「静かの海のパライソ」(20、21年)に豊前江(ぶぜんごう)役で出演。今作が2.5次元舞台初出演にもかかわらず、鍛え抜かれた肉体美と力強い芝居で圧倒的な存在感を見せた。同公演に出演の牧島輝(ひかる)にも注目が集まる。牧島が『刀ミュ』シリーズへの初参加したのは「三百年(みほとせ)の子守唄」(19年)。再び大俱利伽羅(おおくりから)を演じ、歌唱力も含め高い評価を得た。舞台「炎炎ノ消防隊」(20、22年)では主演を経験。どの役も観客の目線を引きつけ、力のある演技を見せる。
歌唱力の高さはもちろん、舞台上で圧倒的なスター性を放つのは水江建太。「BANANA FISH」The Stage(21年)でのアクションが評判を呼んだ。また、3月4日公開のMANKAI MOVIE『A3!』~AUTUMN & WINTER~でスクリーンデビューを果たし、6月7日より上演のミュージカル『CROSS ROAD~悪魔のヴァイオリニスト パガニーニ~』では東宝ミュージカル初出演にして主演と、今年は飛躍の年になりそうだ。
2.5次元作品、グランドミュージカルと縦横無尽に活躍するのが三浦宏規。5歳から身に付けたクラッシックバレエのしなやかさと繊細な歌声が魅力的だ。ミュージカル『テニスの王子様』で跡部景吾を好演。その後『刀ミュ』の髭切(ひげきり)役を経て、ミュージカル『レ・ミゼラブル』(19年)で日本版史上最年少の20歳でマリウス役に。ミュージカル界での地位も築き上げている。
(文/小林 揚)