2022年5月2日発売の「日経トレンディ2022年6月号」 ▼Amazonで購入する では、「2022年上半期ヒット大賞&下半期ヒット予測」を特集。家電では、珍しさや斬新な新機能を持つ商品がヒットした。その筆頭が、広告代理店のforty-fourが開発した「糖質カット炊飯器LOCABO」だ。下半期以降は、Brand Design Plusの超音波食洗器「The Washer Pro」などにも注目したい。
※日経トレンディ2022年6月号より。詳しくは本誌参照
2020年、コロナ禍で在宅時間が増えたことで、調理家電や空調家電などが飛ぶように売れた。しかし21年後半には、その勢いは収まったかに見える。必要性を感じた人は一通り購入してしまったからだろう。それでも、ほとんどの人が持っていない家電や、斬新な新機能の製品は売れる。そんな差別化に成功したヒット家電が出ている。
その筆頭が、広告代理店のforty-fourが開発した「糖質カット炊飯器LOCABO」だ。穴が空いた鍋のような部品を炊飯器の内鍋にセットし、糖質を含んだ水分を炊飯時に下に落とすことで、最大45%の糖質をカットできる。糖質カット炊飯器自体は従来もあったが、LOCABOは糖質カット時の最大炊飯量を2合に抑えることで、本体をコンパクトにした。21年7月にクラウドファンディングサイトのMakuakeで先行販売し、7825万円以上を売り上げた。21年10月からビックカメラ限定で販売したところ、同グループ店舗の炊飯器販売台数で1位に。22年3月から他の家電量販店にも展開してからも、複数の量販店で売り上げトップに立った。
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成功の要因は「2台目の炊飯器」を強く打ち出したことだ。「子供がいる家庭では、今までの炊飯器と併用していただく想定。キッチンに置いてもスペースを取らず収納もできるコンパクトなデザインを目指した」(forty-four代表の獅子内善雄氏)。炊飯器の「買い増し」という新たな需要を生んだ。
日立グローバルライフソリューションズの冷蔵庫「Chiiil」も2台目需要を狙った冷蔵庫だ。容量73Lと小さく、通常の冷蔵庫よりも薄型で10色から選べる。寝室や書斎などに置くのにも適しており、複数台の組み合わせも可能だ。クラウドファンディングでは目標額の7倍を売り上げており、一般販売への期待は大きい。
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