2022年5月2日発売の「日経トレンディ2022年6月号」 ▼Amazonで購入する では、「2022年上半期ヒット大賞&下半期ヒット予測」を特集。文房具では、三菱鉛筆のボールペン「ユニボール ワンF」が発売から半月で年間目標の7割に達し、以降も売れ行きを伸ばした。下半期は、エコ志向という潮流に乗ったプラスの新しい文具ブランド「コエサンロクゴ」が大きなヒットの可能性を秘める。
※日経トレンディ2022年6月号より。詳しくは本誌参照
リモートワークの定着で、文房具市場はオフィス用途が勢いを弱めている。そこでこれまで以上に、「個人でも買いたくなる」ことがヒットする文房具の条件になっている。そんな中でよく売れたのが三菱鉛筆のボールペン「ユニボール ワンF」。販売数は2021年9月発売から半月で年間目標の7割に達し、以降も売れ行きを伸ばした。
支持された大きな理由がデザインだ。インクは黒色のみだが軸は7色展開で、くすみがかった色に仕上げた。それぞれに無垢(むく)、花霞(はながすみ)と色をイメージさせる情緒的な名前をつけ、独自の世界観を演出したことも奏功。自身の細やかな感性にはまる1本を望む消費者を引き付けた。
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黒インクの替え芯は、高コントラストでくっきりと見やすい点が人気の「ユニボール ワン」と同じ。重心位置をペン先から指先あたりに移して使いやすくし、機能性も申し分ない。三菱鉛筆は「デザインと機能性の両面で魅力を訴求できた」と手ごたえを語る。
ヤマトが22年1月に数量限定(数は非公表)で発売した液状のり「アラビックヤマト クリアカラー」も、自身の感性や自分らしい生活を大事にする消費者の意識が生んだヒットだ。同社の「アラビックヤマト」は、事務用液状のりでロングセラー商品として知られる。クリアカラーの液状のりはオリジナルと接着力が同じで、違う点はのりの色が従来の琥珀(こはく)から、無色透明に変わったこと。ラベルなどの色もオリジナルから一新させた。
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