紀文食品が2020年3月に発売した「すみっコぐらしかまぼこ」がロングヒットになっている。着色したすり身をキャラクターの形に立体的に成型した、指人形のような見た目のかまぼこだ。SNSに料理写真を載せるファンが多く、発売から2年がたっても年間約360万個のペースで売れている。アンケートで製品化するキャラを決めるなど、消費者との新しい交流も生まれている。
「すみっコぐらし」は動物などをモチーフにしたサンエックス(東京・千代田)のキャラクター。ほのぼのとした見た目で、小中学生を中心に人気だ。すみっコぐらしかまぼこは、2種類のキャラかまぼこ4個入りで200円弱。高めの価格設定だが、入れるだけで弁当が簡単にかわいくなると支持を集める。SNSの投稿写真が「バズる」こともしばしばだ。
商品開発室の松坂英人副室長は「すり身を立体的に成型する試行錯誤が生きた」と話す。キャラかまぼこは、板かまぼこ状のものがほとんどだ。すり身を立体的に成型するのは紀文食品独自の技術で、国内で他に生産するメーカーはない。型に流し込むように加工するが、凹凸部分が欠けないように仕上げるのは簡単ではないという。
紀文の立体かまぼこの“元祖”は、あのキャラ
すり身の立体成型は、新製品開発の一環で技術を磨いた。紀文食品の食品事業は、おでん具材やはんぺんなど、すり身の練り製品が多くを占める。若い世代の取り込みを期待して新しい加工のかまぼこに挑戦していた。
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