顔や髪だけでなく、歯も舌もシャワーできれいにする――。浴槽やシャワーヘッドなどを手がけるサイエンス(大阪市)が2022年6月15日、新たなシャワーヘッド「ミラブルzero」を発売した。5万円近い価格設定ながら発売前から注目を集めており、国内での販売目標としていた23年3月末までに50万本の達成にも自信をみせる。
※「日経MJ」2022年7月1日付記事「シャワーヘッド『ミラブルzero』好発進」を再構成したものです
直径1マイクロ(マイクロは100万分の1)メートルより細かな気泡を混入した水流で、汚れを落とすシャワーヘッド「ミラブル」シリーズ。油性ペンで肌に書かれた汚れを落とすCMでも話題を呼んだ。霧のようなやわらかな水流「トルネードミスト」も特徴だ。
「メークはしっかり落としたいけど、シャワーの水圧が強すぎると肌にダメージがありそう」(20歳代女性)。こういった悩みを相談し合う女性は少なくない。こうした利用者らの口コミなどが広がり、従来品も人気を集めてきた。シャワーはほぼ毎日使うもの。だからこそ、ちょっとぜいたくがしたい。こうした需要を取り込み、18年夏のシリーズ発売以降、既に累計の販売数は100万本を突破した。
お風呂で口をゆすぐ生活者の行動に着目
今回発売した新商品「ミラブルzero」の最大の特徴は、リング状の水流で歯の隙間などを洗う機能を追加したことにある。創業者の青山恭明会長は「お風呂で口をゆすいだりしている利用者は多い。シャワーに求められる機能は頭や顔だけにとどまらない」と、開発の経緯を説明する。
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