たまったストレスはカロリーと一緒に燃やしてしまえ――。高糖質・高カロリーの「罪悪感(ギルティ)グルメ」の人気に火が付いている。肉やチーズ、生クリームなどをぜいたくに使い、1日に必要なカロリーにせまる料理も登場。新型コロナウイルスによって食の楽しみが減った分、カロリー豊富な料理で身も心も満たそうとしている。

※「日経MJ」2022年5月18日付記事「おなか一杯でストレス発散」を再構成したものです
2277キロカロリーのゴッドチーズバーガーは食べ応え満点だ(東京・表参道のいしがまや GOKU BURGER)
2277キロカロリーのゴッドチーズバーガーは食べ応え満点だ(東京・表参道のいしがまや GOKU BURGER)

 「肉もチーズも思ったより多くて、とても食べ応えがあった。最近食べたものの中で最大の満足感を得られました」。専門学校生の伊藤文香(19)さんはこう話す。伊藤さんが食べたのはKICHIRI(東京・渋谷)が展開するハンバーガー店「いしがまや GOKU BURGER」の目玉商品、ゴッドチーズバーガー(2728円)だ。

 2種類のチーズと牛肉のパティを豪快に3層に重ねた。食べる際は手が油まみれになること必至。黒いゴム手袋をつけてがぶりと食らいつく。はみ出すチーズとあふれる肉汁に絶大なカロリーが迫りくるのを感じる。ゴッドチーズバーガーのカロリーは2277キロカロリーだ。活動量の少ない成人女性の1日に必要なエネルギー(1400~2000キロカロリー)を超えている。

ゴッドチーズバーガー
ゴッドチーズバーガー

 伊藤さんは同行者とシェアして食べたが、注文の7割が女性で、1人で1つを完食する人が大半だという。担当者は「コロナで自粛やリモートでの作業によるストレスがあり、外食時にはお店でしか食べられない『食べ応え』を求めているのだと思う」と話す。かつての看板商品はBLTチーズバーガーだったが、2021年はゴッドチーズバーガーが売り上げ1位となって看板商品になった。22年3月の販売個数は1066個で、21年8月の3倍超に伸びた。

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