「韓国のアマゾン」と呼ばれる電子商取引(EC)大手、クーパンが2021年に進出した日本事業が軌道に乗り始めた。都内でクイック(即配)コマース(Qコマース)事業を展開し、アプリは10万ダウンロードに届く勢いだ。食品や日用品を最速10分、最長でも2時間で届け、Qコマース市場の創出を目指す。
中目黒駅から10分ほど歩いた目黒川沿いのカフェが並ぶ地域にあるシェアオフィス。1階にクーパン中目黒店(東京・目黒)がある。埼玉県の物流倉庫から消費者宅に商品を届けるためのダークストア(中継拠点)だ。
入ると都心の小型スーパーのような広さと雰囲気だ。人がかろうじてすれ違えるほどの細い通路をはさんだ棚には菓子などの食品やトイレットペーパーなど日用品が所狭しと並ぶ。シャインマスカットなど青果の冷蔵庫、アイスクリームなどが入る冷凍庫も備える。弁当や魚の切り身、刺し身の盛り合わせ、卵などもある。
注文が入ると黄色いベストを着たピッカーが棚の間をすばやく動いて、紙袋に商品を詰めていく。入り口そばでは配送ルートを決める社員がモニター上の地図を眺めながら、最適な配送ルートを指示する。自転車やバイクで出発する。
韓国EC大手、21年6月に日本進出
クーパンは10年に韓国・ソウルで創業したEC大手。自前の物流網を築き、「ロケット配送」と名付けた翌朝に商品を届ける利便性を訴え、アマゾン進出前の韓国で成長した。現在は1799万人が利用する。
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