アウトドア用品の老舗、ロゴスコーポレーション(大阪市)。新型コロナウイルス下のキャンプブーム前から好調を維持し、2022年2月期は7期連続の増収増益となった。このほど初の自社運営のキャンプ場を開設した。スノーピークやモンベルなど玄人受けするクールで手ごわい競合と差を付けるのは、徹底した子ども視点だ。

※「日経MJ」2022年6月12日付記事「オシャレより子どもの目」を再構成したものです
2022年4月末にオープンした「ロゴスパーク高知須崎」
2022年4月末にオープンした「ロゴスパーク高知須崎」

 2022年4月末、高知県須崎市に開業した「ロゴスパーク高知須崎」は、ロゴスが初めて手掛けた屋外キャンプ施設だ。キャンプサイトやコンテナ型のグランピング施設(定員6人、1泊2万7500円から)を備える。

 自然あふれる高知では近年、スノーピークやモンベル(大阪市)などアウトドア大手が手掛ける宿泊施設が増えている。しかしロゴスの柴田茂樹社長(66)は「うちとは狙っている層が違う」と余裕を見せる。

 自信の源は徹底した子ども重視の発想にある。例えば、受付近くにはなぜか駄菓子を売るスペース。きなこ棒やアメなど数十円程度の駄菓子が150種類ほど並んだ本格的な売り場だが、「えんじょい本舗」と書かれた看板や装飾品は「グランピング」から連想される洗練さやラグジュアリーさからは程遠い印象だ。

 しかしこれこそが狙い。「流行のグランピングは大人は喜ぶけど、高級すぎると一緒に来た子どもが意外とさめていることが多い」(柴田社長)。だからこそ施設内には小さな子どもが喜ぶ仕掛けを満載にしている。

 グランピングの宿泊コンテナには子どもも楽しめるようにカラフルな装飾を配置。イスやテーブルは自社製品で、就寝はベッドではなくあえて寝袋にすることで非日常感を演出した。飲み物やソフトクリームを販売するカフェには低い位置に子どもだけが商品を受け取れる受け渡し口を設置。店員がソフトクリームを作る様子を間近で眺めることができる。

 キャンプに飽きた子どもが遊べるように、高知県や須崎市の補助金を使って滑り台やブランコのある本格的な公園も整備した。友人グループとキャンプサイトを利用した同県香南市在住の岡田はる佳さん(35)は「子どもが遊べるスペースのあるキャンプ場は少ないのでありがたい」と話す。

ロゴス流グランピング
ロゴス流グランピング

販促にTikTokも活用

 こうした子どもやビギナーを意識した姿勢は製品にも表れている。例えば、21年10月に発売した「カラーメスキット」(直売価格は3980円)。キャンプで使われることの多いアルミ製の飯ごう「メスティン」は、素材の質感を生かした地味なデザインが多いが、それを子どもや女性を意識して赤や黄色など4色展開にして発売した。女性ソロキャンパーの需要も捉え、調理器具で最も売れる商品になっている。

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