アクションRPGゲーム「ELDEN RING(エルデンリング)」が人気だ。ゲームソフト開発のフロム・ソフトウェア(東京・渋谷)が2022年2月に発売し、全世界で1300万本を超える異例のヒットになっている。壮大な世界観や、何度もゲームオーバーになる「死にゲー」ながら、再び挑みたくなる絶妙な難易度設定などが世界中を虜(とりこ)にしている。
「難易度が高く、ボス戦は一筋縄でいかないものばかり」。エルデンリングを毎週10~15時間プレーする京都市の会社員、田中慶介さん(31)はこう語る。ただ、そこがこのゲームの魅力。「何度も負けながら試行錯誤し、倒せた時の達成感や喜びはひとしお。『死にゲー』としての楽しさがある」と強調する。110時間超のプレーを経てクリアを迎えたという。
エルデンリングはソニーグループのゲーム機「プレイステーション」やパソコンなど向けのアクションRPGだ。世界的人気ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」の原作者と組み、独自の神話をもとにしたダークファンタジーの要素をもつ壮大な世界観を作り上げた。
プレーヤーは「霊馬」と呼ばれる馬のような乗り物に乗り、広大なフィールドを自由に探索。敵を倒して経験値をため、レベルアップや装備の強化をしながら、各地のダンジョン最深部のボスを倒し、ゲーム内の世界の王となることを目指す。
2022年2月25日にKADOKAWA子会社のフロム・ソフトウェアが発売。当初は400万本の想定だったが、3月末時点で全世界1300万本を超える大ヒットに。内訳は国内が100万本で、北米や欧州など広く海外でも支持されている。カナダ国籍の英会話講師の男性(33)は「プレーの時は汗をかくぐらい集中しており、ワクワクしてエネルギーが満たされる。最高峰のRPGだ」と絶賛する。
KADOKAWAの22年3月期の連結売上高は前の期比5%増、海外販売を手掛けるバンダイナムコホールディングスは20%増。エルデンリングが貢献した。
何が世界中のプレーヤーを引き付けたのか。
絶妙「死にゲー」のやみつき要素とは?
まずは絶妙に設定された難易度の高さだ。フロム・ソフトウェアは何度も敵に倒される「死にゲー」を世に送り出してきた。
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