Z世代が2022年に興味を持ったスポットはどこなのか――。そのトレンドは、Instagramの保存数ランキングから垣間見える。FinT(東京・目黒)が展開する、Z世代を中心に累計フォロワー90万人を超える女性向けメディア「Sucle(シュクレ)」の編集部が若者のトレンドを紹介する本連載。第5回は、Z世代の人気スポットについてInstagramの保存数ランキングから追う。

2022年、Z世代はどんなスポットに興味を持ったのか。Z世代に人気のメディア「Sucle」のInstagram投稿からZ世代が傾向を分析した
2022年、Z世代はどんなスポットに興味を持ったのか。Z世代に人気のメディア「Sucle」のInstagram投稿からZ世代が傾向を分析した

 2022年を振り返ると、コロナ禍による行動制限がほぼなくなり「リベンジ消費」が注目されるようになりました。ですが、そんな中でもZ世代は、「できるだけお金を使わない選択肢」を取る動きが多く感じられました。

 その理由は様々ですが、「推し活などの趣味に集中してお金を使うため、それ以外にはお金をかけない」という人もいれば、「将来への不安からできるだけ貯金したい」という声も聞かれます。ファッションの観点でいえば、22年に特に多く耳にした、中国発のプチプラ通販サイト「SHEIN(シーイン)」の台頭は、まさにZ世代の需要と合致したのだと考えられます。

「失敗したくない」からこそ、ハードルの低いお出かけスポットを選ぶ

 そんな倹約思考なZ世代たちは、友人と出かける際にはどのような選択をしているのでしょうか。これまでの動向を振り返ると、「無料」または「低価格」で楽しめるスポットをうまく活用しているようなのです。これは、単に「お金をかけたくない」という理由に限らず、「Z世代の過ごし方」の変化にも理由があります。

 過去にご紹介した、個々の世界観のぶつかり合いを避けられる「無機質カフェ」や同じ空間でそれぞれの世界観を楽しめる「ネオ・フードコート」のように、互いの価値観を配慮するZ世代。お金や時間の使い方も互いに気を配り、無料だからこそ友人を誘いやすい、といった理由から、こうしたお出かけスポットに注目が集まったのだと考えられます。

▼関連記事 Z世代注目の「無機質カフェ」って何? 意外な人気の理由 Z世代の次のトレンド「ネオ・フードコート」とは 食もタイパ?

 さらに、Z世代の共通認識として「失敗したくない」という思いも強いため、無料だからこそ「とりあえず行ってみよう」という気持ちを生み出し、足を運ぶハードルが低くなったこともポイントになったといえます。

 「休日にただぼーっと過ごすだけでは時間がもったいない。だけどお金はかけたくない」。そんなZ世代のお出かけ候補となったスポットは、FinTが運営するZ世代向けメディア「Sucle」のInstagramアカウントの投稿における「保存数ランキング」にも大きく表れていました。

 以前の記事で紹介したように、現在のInstagramは情報の有益性が求められており、有益な情報は保存して後から見直したいというニーズが高まっています。つまり、その投稿が実際に有益だったかどうかは、保存数に数値として表れるわけです。

 そこで今回は、スポットに関する投稿の中から保存数が多いものをランキング形式でご紹介します。

1位は「公園」、理由にはZ世代らしい意識が…

 保存数が最も多かった投稿は、「かわいい公園9選」です。

このコンテンツ・機能は有料会員限定です。

有料会員になると全記事をお読みいただけるのはもちろん
  • ①2000以上の先進事例を探せるデータベース
  • ②未来の出来事を把握し消費を予測「未来消費カレンダー」
  • ③日経トレンディ、日経デザイン最新号もデジタルで読める
  • ④スキルアップに役立つ最新動画セミナー
ほか、使えるサービスが盛りだくさんです。<有料会員の詳細はこちら>
5
この記事をいいね!する