Z世代が集う「無機質カフェ」とは何か? Z世代を中心に累計フォロワー89万人を超えるFinT(東京・目黒)の女性向けメディア「Sucle(シュクレ)」。運営する編集部内では、毎週Instagram上の新トレンドをリポートとしてまとめている。本連載はこのリポートの中から注目のトレンドを紹介していく。連載第2回の今回は、“自分映え”するカフェについて、Sucle編集部の三浦玲央奈さんがリポート。

Z世代の間で「無機質カフェ」の人気が高まっているという。女性向けメディア「Sucle(シュクレ)」のInstagramの投稿でも話題に
Z世代の間で「無機質カフェ」の人気が高まっているという。女性向けメディア「Sucle(シュクレ)」のInstagramの投稿でも話題に

 Z世代を中心に、累計フォロワー89万人を超える女性向けメディア、Sucle(シュクレ)。運営する編集部では、毎週Instagram上で起きているトレンドや、自社で投稿した記事に関しての分析を行い、社内でリポートとして共有しています。

 本連載は、その社内向けのリポートを再編集し、InstagramにおけるZ世代のトレンドや受ける投稿の傾向について、Sucle編集部のZ世代が自ら解説していきます。連載第1回は、大前提としてのInstagramで見るべき指標について説明しました。第2回からはいよいよZ世代の新トレンドを紹介していきます。

Sucle編集部のZ世代部員(写真)がトレンドを解説していく
Sucle編集部のZ世代部員(写真)がトレンドを解説していく
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謎の店「無機質カフェ」が全国で増殖中

 おしゃれZ世代に今人気のカフェ、「無機質カフェ」をご存じでしょうか。

 このカフェの特徴は「無機質」といわれるスタイリッシュな内装にあります。打ちっぱなしのコンクリート壁にステンレス製の机や椅子など、従来のカフェで追求されてきた「くつろぎ空間」とは対照的な冷たい空間がむしろ、“自分映え”する場所だと話題になっています。

 既にInstagram上で「#無機質カフェ」というハッシュタグが付いた投稿が1.7万件も集まっており、ファッションに関心の高いZ世代層を中心に注目を集めています。

Instagramには、「#無機質カフェ」のタグが付いた投稿が多数ある
Instagramには、「#無機質カフェ」のタグが付いた投稿が多数ある

 東京の一等地に限らず、今や全国に増加しつつある無機質カフェ。Sucleでは、愛知県や大阪府など、全国各地の無機質カフェの情報を集めて投稿してきました。

Sucleで投稿した無機質カフェの例
Sucleで投稿した無機質カフェの例

 実は筆者自身は無機質カフェに行ったことはなく、「Instagramで最近よく見かける」程度の認識でした。そこで、ものは試しといいますように、実際に行ってみなければどれほど「無機質」なのか分からないと思い、今回は思い切って足を運んでみることにしました。

くつろげない? スタイリッシュ過ぎる? 無機質カフェの気になる“中身”

 今回行ったのは、Sucle編集部の詳しいメンバーに聞き、都内でも特に人気だといわれている「TONER TOKYO」(品川区西五反田)です。

目黒川沿いにあるTONER TOKYO。若者を中心に人気を集める
目黒川沿いにあるTONER TOKYO。若者を中心に人気を集める

 カフェがあるのは大通りから少し外れた川沿いの住宅地。保育園とマンションの間に挟まれた立地にあり、まさに知る人ぞ知るカフェという印象。ガラス張りに銀色のフレーム、入り口からして既に「無機質」です。床やカウンターはもちろんコンクリート素材。Instagramでよく見かけていた銀のショーウインドーからクッキーを選び、アイスカフェラテと一緒においしくいただきました。ストローもしっかりステンレス製です。

 店内を見回すと、床は打ちっぱなしのコンクリート、さらにステンレス製の机や椅子で統一されたクールな空間。見渡す限りスタイリッシュです。しかし、本音を言うと、「ゆっくりとカフェで時間を過ごすには少々スタイリッシュ過ぎないか……」という疑問も持ちました。銀色の机に銀色の椅子、あまりにもおしゃれでメタリックな空間は、カフェとしてくつろぐには若干緊張してしまうような気がしたのです。

 なぜこのような徹底された無機質でクールなカフェが今、Z世代の間ではやっているのか。なぜわざわざ住宅の間にたたずむカフェに、友人と行きたくなるのか。そのワケを、無機質カフェによく行くと話すSucle編集部のメンバーに聞いてみました。

コロナ禍のカフェ活に求められる満足感とは

 彼女いわく、コロナ禍の「カフェ活」(1日で人気のカフェを数軒回る活動)においては、「さっと会ってさっと解散する」ことを好むようになっており、そのため時間をかけてくつろぐというよりは、短時間で、かつ満足できるほど空間が作り込まれているほうがいいとのこと。

 確かにコロナ禍前のカフェ活といえば、午後からたっぷりと時間を使って人気店を何軒か回るスタイルが主流だったのですが、現在はコロナ禍をきっかけにカフェの長時間滞在も控えるようになっています。また、外出自粛でおうち時間を大切にしたり、自宅でカフェメニューをつくって振る舞う「おうちカフェ」などで過ごしたりすることも当たり前になってきました。

 そんな中、わざわざ外で会うなら、訪れるに値する場所を求めるのも無理はありません。その点、無機質カフェはコンクリートやステンレスを基調としたインテリアに加え、高い天井による開放感もあり、家では再現しにくい空間が広がっていると言えます。一軒でも“おなかいっぱい”になれるような、コンセプトの強いカフェが今、おしゃれなZ世代の支持を集めていると考えられます。

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