「海外ブランド」や「デパートコスメ」人気、コロナ禍による東京からの地元回帰などによってここ数年、若者の来店が増えているという横浜高島屋。カジュアルな服を多く扱う方針に転換したり、イベントを実施したりと若者の集客も意識した取り組みも進めている。訪れる若い客の動向から、Z世代の消費傾向を読み解くヒントも見えてきた。

※日経トレンディ2023年3月号より。詳しくは本誌参照

ダミーダミー横浜高島屋
ここ数年、若者の来店が増えているという横浜高島屋

横浜高島屋

男性マネキンに婦人アイテムをコーディネート 老舗百貨店から見える若者消費の最前線

 百貨店の若者離れが言われて久しい中、気を吐いているのが横浜高島屋だ。2020年には近隣に新たな商業施設がオープンするなど、周辺の再開発による回遊性の向上、「海外ブランド」や「デパートコスメ」人気、コロナ禍による東京からの地元回帰などによってここ数年、若者の来店が増えているという。

21年3月には、横浜駅から直結する地下1階部分で横浜高島屋が増床し、日本最大級の“デパ地下”が誕生。若者向けのテナントも入る
2021年3月には、横浜駅から直結する地下1階部分で横浜高島屋が増床し、日本最大級の“デパ地下”が誕生。若者向けのテナントも入る

 百貨店と言えば、老若男女に向けた様々なテナントが入っており、多様なニーズに対応している。訪れる若い客の動向から、Z世代の消費傾向を読み解くヒントも見えてきた。

 23年の初商のセール時には、これまで女性向けとして販売していたストールを若い男性客が自宅用として買っていく姿が多かった。婦人用品売場では、男性マネキンを使ったコーディネート提案も行っている。

 横浜高島屋が運営している紳士服のテナント「CSケーススタディ」では対照的に、好きな男性アイドルが着ていたなどの理由から、女性客が自分用に服を購入するケースも少なくないという。「若い方々に『性別や年齢の区分けはない』と言われるが、そうした消費行動を体感している」(横浜高島屋の桑原俊尚氏)

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