
テレビで活躍する有名人やSNSのインフルエンサーから個人が直接動画メッセージを受け取れる、米国発の急成長プラットフォーム「Cameo(キャメオ)」。日経クロストレンドの取材で、2022年4月20日から日本でサービスを本格展開することが分かった。Z世代に根付いた「推し活」文化を加速させる原動力になるとともに、企業のマーケティング活用も進みそうだ。
アイドルやアーティスト、アニメ、ゲームのキャラクターなどを応援する、「推し活」にいそしむZ世代。推しアイドルの名前をグラスにあしらった「推しグラス」を作ったり、文房具などで推しカラーのアイテムを購入したりするなど、一部のマニアックな人だけが行うオタ活ではなく、今では一般の人が自然体で楽しんでいる。
Z総研とマイナビ転職との共同調査によると、1年間で推し活に使う金額が3万円を超える人が4割以上、10万円超と回答した人も約1割に上った。すでに巨大な「推し活エコノミー」が存在している。
この流れをさらに加速させる新サービスが、米国のスタートアップBaron App(バロンアップ)が展開する「Cameo(キャメオ)」だ。主力サービスの「Cameo Video」は、誕生日や結婚祝い、応援・激励メッセージなど、個人ユーザーが自分向けの動画を好きな有名人に依頼し、スマートフォンなどで受け取れる。
すでにCameoは欧米を中心に展開されており、2022年2月時点でハリウッド俳優やミュージシャン、アスリート、インフルエンサーなど合計約5万人もの有名人が参画。「17年のサービス開始から5年間で合計約400万件、21年だけでも約140万件のメッセージ動画が世界183カ国のファンに届けられている」と、Cameo創業者のスティーブン・ガラニスCEO(最高経営責任者)は話す。
年間1億円以上稼ぐインフルエンサーも
そんな急成長プラットフォームが、22年4月20日から日本でサービスを本格展開する。日本からは当初、ホリプロなどのタレント事務所やスポーツチームに所属する選手など、有名人やインフルエンサーが50人程度参加し、今後数を増やしていく計画。同社はSoftBank Vision Fund 2の投資先であり、日本国内における事業運営をソフトバンクが支援する。
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