D2C時代のパッケージデザイン大変革 第10回

D2C(ダイレクト・トゥ・コンシューマー)事業で扱うPB(プライベートブランド)商品のパッケージデザインはどうあるべきか。「ASKUL」「LOHACO」を展開するアスクルでデザイン開発を担当する梅田恵氏と商品開発を担当する早川裕之氏は、商品の活用シーンからデザインを考えるという。

梅田 恵(うめだ めぐみ)氏 (左)
アスクル マーチャンダイジング本部
ブランドマネジメント デザインエンゲージメント部長

2002年にアスクルに入社。「ASKUL」事業のダイレクトマーケティングから「LOHACO」のブランディングコミュニケーションなどを経て、現在オリジナル商品のブランディングデザイン戦略を担当

早川 裕之(はやかわ ひろゆき)氏 (右)
アスクル マーチャンダイジング本部
生活用品統括部 飲料食品

2016年にアスクルに入社。キッチン用品やゴミ袋など日用品カテゴリーのMD(マーチャンダイザー)を経て、現在は飲料カテゴリーのMDとして従事。「つながる天然水」などアスクルのオリジナル商品の開発を多数担当

――アスクルではBtoB分野の「ASKUL」とBtoC分野の「LOHACO」で、それぞれPB商品を販売してD2C事業を推進していますが、両分野に共通しているパッケージデザインに対する考え方を教えてください。

梅田恵氏(以下、梅田) アスクル社内にデザイナーはいませんが、PB商品はデザインを重視して開発してきました。お客さまの声や社内のマーチャンダイザーから意見を聞き、ディスカッションしてデザインの方向性をまとめて外部のデザイナーに伝え、アスクルらしいデザインにしています。

 2005年からはPB商品を拡充するため、「お客さまのおもてなし」というコンセプトを打ち出しました。企業がおもてなしをする取引先や一般消費者といった層が満足するようにPB商品を開発するという考え方です。当社のコンセプトに共感している北欧のデザイナーに依頼し、使いやすさといった機能的デザインはもちろん、情緒面の価値もさらに重視するようにしました。

 デザインにおける最大のポイントは、実際に商品を使っているシーンや空間になじむかどうかです。スーパーマーケットなどの店舗で販売する商品なら、いかに棚で目立つかが重要でしょう。しかし当社のPB商品のデザインは売り場ではなく、お客さまのオフィスやサービスとして接客する場所と、いかにマッチするかが問われています。

いずれも活用シーンからデザインしたPB商品。「アスクル オリジナルティッシュ」はモカ色にデザインして企業ユーザーの応接室に配置してもなじむようにした。2014~21年の販売数量は約95万個とヒット(写真提供/アスクル)
いずれも活用シーンからデザインしたPB商品。「アスクル オリジナルティッシュ」はモカ色にデザインして企業ユーザーの応接室に配置してもなじむようにした。2014~21年の販売数量は約95万個とヒット(写真提供/アスクル)
PB商品「アスクル ペーパータオル」は華やかな色合いにして自宅の居間にもなじむデザインに。コロナ禍で衛生意識が高まったことから、発売した17年比で21年の販売数量は80%増に(写真提供/アスクル)
PB商品「アスクル ペーパータオル」は華やかな色合いにして自宅の居間にもなじむデザインに。コロナ禍で衛生意識が高まったことから、発売した17年比で21年の販売数量は80%増に(写真提供/アスクル)
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