
D2C(ダイレクト・トゥ・コンシューマー)事業で扱うPB(プライベートブランド)商品のパッケージデザインはどうあるべきか。「ASKUL」「LOHACO」を展開するアスクルでデザイン開発を担当する梅田恵氏と商品開発を担当する早川裕之氏は、商品の活用シーンからデザインを考えるという。
アスクル マーチャンダイジング本部
ブランドマネジメント デザインエンゲージメント部長
アスクル マーチャンダイジング本部
生活用品統括部 飲料食品
――アスクルではBtoB分野の「ASKUL」とBtoC分野の「LOHACO」で、それぞれPB商品を販売してD2C事業を推進していますが、両分野に共通しているパッケージデザインに対する考え方を教えてください。
梅田恵氏(以下、梅田) アスクル社内にデザイナーはいませんが、PB商品はデザインを重視して開発してきました。お客さまの声や社内のマーチャンダイザーから意見を聞き、ディスカッションしてデザインの方向性をまとめて外部のデザイナーに伝え、アスクルらしいデザインにしています。
2005年からはPB商品を拡充するため、「お客さまのおもてなし」というコンセプトを打ち出しました。企業がおもてなしをする取引先や一般消費者といった層が満足するようにPB商品を開発するという考え方です。当社のコンセプトに共感している北欧のデザイナーに依頼し、使いやすさといった機能的デザインはもちろん、情緒面の価値もさらに重視するようにしました。
デザインにおける最大のポイントは、実際に商品を使っているシーンや空間になじむかどうかです。スーパーマーケットなどの店舗で販売する商品なら、いかに棚で目立つかが重要でしょう。しかし当社のPB商品のデザインは売り場ではなく、お客さまのオフィスやサービスとして接客する場所と、いかにマッチするかが問われています。
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