D2C時代のパッケージデザイン大変革 第7回

サブスクリプション(定額課金、以下サブスク)による家電のレンタルサービスを提供している「レンティオ」(東京・品川)。ネックになるのは使用した後、細かいパーツの多い家電を返送するときの梱包の煩わしさ。その課題を、オリジナルの段ボール箱を開発することで解決した。

家電レンタルサービス「レンティオ」のウェブサイト。月額制と「ビデオカメラを子供の運動会のときだけ使いたい」というような一時的なニーズに応える短期レンタルの利用方法がある
家電レンタルサービス「レンティオ」のウェブサイト。月額制と「ビデオカメラを子供の運動会のときだけ使いたい」というような一時的なニーズに応える短期レンタルの利用方法がある

 レンティオの家電レンタルサービスは2種類。1つは月額制。もう1つは、「ビデオカメラを子供の運動会のときだけ使いたい」「カメラを旅行のときだけ持って行きたい」というような一時的なニーズに応える短期レンタルだ。利用者の割合としては月額制と短期が6:4程度だという。ただいずれにしても、レンタルゆえに使用後の返却作業が必要になるため、同社では利用者が返却する際のストレスを減らすことを重要課題として改善に取り組んできた。

きっかけは利用者レビュー

 段ボール箱のデザインを見直すきっかけとなったのは、人気商品であるダイソンのクリーナーの利用者レビューだった。ダイソンのクリーナーは細かいパーツが多く、その一つひとつが個包装され、すき間なく詰め込まれている。見た目は美しいが、構造が複雑なため、「パーツが多くて戻しづらい」「最初にどうやって入っていたのか思い出せない」という声が多く寄せられていたという。

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