D2C時代のパッケージデザイン大変革 第3回

最近台頭しているD2C(ダイレクト・トゥ・コンシューマー)ブランドのパッケージの中でも斬新なのが、メップル(東京・渋谷)が展開する女性向けプロテイン飲料「KOREDAKE(コレダケ)」の「シェイクパック」。シェーカーなしでパッケージにそのままストローを挿して飲めるのが特徴だ。

女性が日々の食事で不足しがちな1食分の栄養素が、水などに溶くだけで手軽に摂取できるプロテイン飲料「KOREDAKE」の個包装タイプ「シェイクパック」。フレーバーはピーチ、ミルクティー、アーモンド、カカオ
女性が日々の食事で不足しがちな1食分の栄養素が、水などに溶くだけで手軽に摂取できるプロテイン飲料「KOREDAKE」の個包装タイプ「シェイクパック」。フレーバーはピーチ、ミルクティー、アーモンド、カカオ

 メップルが2020年3月から展開している「KOREDAKE」は、女性が1食に必要な31種類の栄養素を植物成分だけで取れる完全栄養プロテイン飲料。従来は15食分(750グラム)入りの大袋のみの販売だったが、水を入れてシェークすればシェーカーなしでそのままストローを挿して飲める個包装の「シェイクパック」を22年2月に発売した。

 シェイクパックのパッケージの印刷には植物由来のインクを使用し、竹ストローは国産竹の間伐材を100%使用。配送箱はポストイン可能なサイズで設計し、物流におけるCO2削減への貢献を目指すなど、環境にもさまざまな配慮をしている。

主流の機能性重視と差異化

 父親の重病をきっかけに、健康をサポートする事業を始めたいと考えたという同社代表の鈴木友樹氏。当初は体の健康だけに目を向けていたが、仕事漬けの毎日で食生活が乱れていたときに、プロテイン飲料を積極的に取ったことで精神的にも安定したことから「心の健康も実現できるのでは」と考えた。そこで既存のプロテイン飲料をリサーチしたところ、筋肉をつけたい男性に向けた機能性重視のパッケージがほとんど。そこで当時はまだ少なかった女性向けの完全栄養食プロテイン飲料の開発を開始したという。

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