※日経エンタテインメント! 2022年3月号の記事を再構成

2021年12月に女芸人No.1決定戦『THE W 2021』で女王の座に輝いたオダウエダ。優勝賞金1000万円のほか、副賞として日本テレビ系22番組の出演権を獲得したこともあり、2022年は様々なバラエティーをきっかけに躍進を遂げそうだ。

オダウエダ
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 2021年12月に女芸人No.1決定戦『THE W 2021』で女王の座に輝いたオダウエダ。優勝賞金1000万円のほか、副賞として日本テレビ系22番組の出演権を獲得したこともあり、2022年は様々なバラエティーをきっかけに躍進を遂げそうだ。

 結成は14年。高校3年生の小田と、大阪芸術大学4年で落語研究会出身の植田がNSC(吉本総合芸能学院)大阪校で出会い、コンビを組んだ。「NSCの『相方探しの会』に参加した際、バッファロー吾郎さん、ナインティナインさん、(吉本印)天然素材、ジャルジャルさん、フジテレビのコント番組など、好きなお笑いの話で盛り上がって。趣味が近いと思ったので私から声を掛けました」(小田)

 2人が得意とするのはコントで、『THE W』決勝では「ハツのシュウカツ」「ぼんじりのハンケツ」など予測不能なメニューが次々に登場する焼鳥屋を舞台にしたネタと、カニのストーカーになってしまったおじさんのネタの2本を披露。審査員のミルクボーイ・駒場孝が「アホやけど、ディテールが細かかった」とコメントするなど、そのナンセンスぶりが高く評価されての優勝だった。

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 結成当初、ネタは落研で経験のある植田が書いていたが、「相方にツッコミをやってもらおうと思って台本を渡したら、練習中に『ツッコまれへん!』と泣き出してしまった」(植田)そう。小田によると「出身の愛媛県にはツッコむ文化がなくて、どうしたらいいのか分からなくて」。そこからボケとツッコミという役割分担をやめ、「小田は好きなことをやると感情が乗るので、小田が考えた原案を基に2人で話しながら膨らませて」(植田)、ネタを作るようになったという。カニのネタも、「もともと私がストーカーになりたいくらいカニが好きだったから」(小田)と、「好き」をベースに作ったそうだ。

 大きな転機となったのは『THE W』の前回大会(20年)。「初めて決勝に出て、自分たちに足りないのは分かりやすさだな、と反省しました」(小田)。植田も、「自分たちが表現したいことと、分かりやすさの両立を、どれだけ調整できるか。好きなことをやりながら、かつ、見てくれる人にも伝わっている点で、空気階段さんやマヂカルラブリーさん、トム・ブラウンさんたちはやっぱりすごい。私たちも、お客さんに“好きになってもらえる”努力をし続けたいです」と語る。

 今回の『THE W』では、個性が強すぎるネタに対してネットを中心に賛否があった。そのことについて小田は「反対の意見があるということは、伝わっていなかったということなので、これからのネタ作りに生かしていきたい」と前向きだ。

 刺激を受けた芸人については、「元Bコースの歩子(ぽこ)さん。あの境地にまで到達したい」(小田)、「吉本興業の先輩では、金属バットさん、ニッポンの社長さん、オズワルドさんといった、三浦マイルドさんが集めたマイルド軍団の人たち。自分の好きなものをどれだけやれるかという戦い方をしていて、めちゃくちゃ勉強になってます。フリーの先輩では、虹の黄昏さん。『バカをやるんやったらここまでやらないといけない』という、ライブシーンでの命の燃やし方に影響を受けました」(植田)

 将来なりたい芸人像は「『キングオブコント』で優勝した後も、ライブを大切にしているバッファロー吾郎さんが憧れ」(植田)、「田舎育ちでテレビを見て元気になったことが何回もあったので、劇場に来られない方にも楽しんでもらえるような存在になりたい」(小田)と2人。これから増えそうなテレビ出演に関しては「トークは植田が引っ張ってくれると思いますが、自分も頑張ります」(小田)、「私は緊張するタイプなので芸歴1年目みたいな心境ですが、やるしかない」(植田)と、まだまだ手探りの様子。ネタで浮上した2人がどんな方面で活躍を見せてくれるのか、今後の動向に注目だ。

オダウエダ
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オダウエダ
左/小田結希(おだ・ゆうき)1995年6月26日生まれ、愛媛県出身。右/植田紫帆(うえだ・しほ)1991年7月1日生まれ、大阪府出身。趣味は2人ともマンガを読むこと。好きなギャグマンガを聞くと、『ボボボーボ・ボーボボ』『ピューと吹く! ジャガー』『ギャグマンガ日和』『絶体絶命でんぢゃらすじーさん』など、作品の列挙が止まらなくなった。吉本興業所属

文/遠藤敏文、写真/中村嘉昭