
ENT!MONTHLY SELECTION
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- 2023.05.22
『木挽町のあだ討ち』 時代小説だから書けた、多様で温かな物語 時代小説によって文壇での地位を確立した永井紗耶子の最新作が『木挽町のあだ討ち』だ。江戸・木挽町の芝居小屋、森田座のすぐそばで起こった仇(あだ)討ち。その顛末(てんまつ)をリズム感のある語り調で描写する。「時代ものを読まない人にも楽しんでもらえる作品を目指した」と本人は語る。 -
- 2023.05.17
大人顔負けの子どもに驚がく 『サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん』 「昭和歌謡」や「魚」といった身近なものから、「天然石」や「航空写真」など専門性の高い分野まで、大人顔負けの知識を身につけた子どもたち=“博士ちゃん”が、自分が夢中になっているテーマについて魅力をプレゼンする、テレビ朝日の『サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん』。2019年10月にスタートし、今年2月に放送100回を突破した。 -
- 2023.05.08
『らんまん』 朝ドラで6年ぶりの男性主人公は“天才型” 高知県の裕福な酒蔵に生まれ育ち、のちに「日本の植物学の父」と呼ばれる実在の人物、牧野富太郎をモデルにオリジナルストーリーを展開する連続テレビ小説(以後、朝ドラ)第108作『らんまん』。 -
- 2023.04.17
天海祐希と松下洸平が元弁護士の探偵役と天才相棒役で初共演 天海祐希と松下洸平が出演する『合理的にあり得ない ~探偵・上水流涼子の解明~』は柚月裕子の同名小説が原作のエンタテインメントドラマだ。 -
- 2023.03.28
お笑いコンビ「コットン」 元アナ&演技派、掛け合い変幻自在 2022年10月に放送されたコント日本一決定戦「キングオブコント」で準優勝したコットン。最近はバラエティー番組のゲストのみならず、西村真二の出身地である広島で3週連続の冠番組が放送されるなど、活動領域がじわじわと広がっている。 -
- 2023.03.27
ミステリー『名探偵のままでいて』認知症の老人が安楽椅子探偵に 2023年の「このミステリーがすごい!」大賞受賞作となった小西マサテルの『名探偵のままでいて』。「認知症を患う老人と、身の回りで起きた謎を持ち込む孫娘」というかつてないコンビが様々な謎に挑む、楽しさと優しさに満ちた現代の名探偵ものだ。放送作家としても活躍する小西の実体験が創作の原点となっている。本人に作品への思いを聞いた。 -
- 2023.03.17
米倉涼子・松本穂香 配信ドラマ『エンジェルフライト』への思い 異国で亡くなった遺体を母国の遺族の元に送り届ける国際霊柩(れいきゅう)送還士の活躍を描くAmazon Originalドラマ『エンジェルフライト 国際霊柩送還士』。第10回開高健ノンフィクション賞を受賞した佐々涼子の作品を元に、大河ドラマ『どうする家康』などで人気の脚本家・古沢良太と『ドクターX~外科医・大門未知子~』シリーズなどを手掛ける香坂隆史がオリジナルのエピソードを脚本化した。主人公で国際霊柩送還士の伊沢那美を演じるのは米倉涼子。口は悪いが情に厚い那美が率いるエンジェルハース社の新入社員・高木凛子を松本穂香が演じる。那美に振り回されながらも頼もしい片腕となる役どころだ。 -
- 2023.03.15
STU48 約1年ぶりシングル 優しく寄り添うメッセージソング STU48が9thシングル『息をする心』を3月15日にリリースした。息もできないほどの悩みを抱えている人に向けて、寄り添うような温かい歌詞が特徴だ。14の音楽番組に出演するなどロングヒットとなった前作『花は誰のもの?』以来、約11カ月ぶりの新曲となる。センターの石田千穂、フロントの高雄さやか、中村舞に楽曲の注目ポイントを聞く。 -
- 2023.03.09
『100万回 言えばよかった』最終回に待ち受ける“奇跡”に注目 井上真央、佐藤健、松山ケンイチが連続ドラマで初共演中の『100万回 言えばよかった』(TBS系)。最終回を目前に控え、クライマックスに待ち受ける“奇跡”にも注目される。 -
- 2023.02.14
HKT48・矢吹奈子 ラストシングル 後輩・最上奈那華に伝えたいこと HKT48が16thシングル『君はもっとできる』を2月8日にリリースする。センターは2013年に3期生として12歳で加入して以来、グループの顔として活躍してきた矢吹奈子。昨年10月に「HKT48 11th anniversary LIVE 2022 ~未来へのメッセージ~」で卒業を発表し、4月の卒業ライブを控えたラストシングルになる。そして、矢吹の隣のフロントには、期待のエースとして22年4月に加入したばかりの6期生・最上奈那華が立つ。 -
- 2023.01.10
童話キャラで殺人ミステリー 青柳碧人『赤ずきん』シリーズ第2弾 『赤ずきん、ピノキオ拾って死体と出会う。』というタイトルからもう面白い。赤ずきんがピノキオを拾って、旅する先々で死体と出会っては、見事な推理で事件を解決していく本格ミステリーだ。本作はシリーズ第2弾。第1作の前作「赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。」は、ネットフリックスから映画化されることでも話題だ(2023年配信予定)。作者の青柳碧人に話を聞いた。 -
- 2022.12.16
映画『アバター』13年ぶり続編 新技術を駆使、注目は海の映像 ジェームズ・キャメロン監督作『アバター』の13年ぶりの続編、『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』が12月16日に公開される。前作は日本でも歴代興行収入8位(当時)の大ヒットを記録し、3D映画ブームを生み出した。『タイタニック』や『ターミネーター』シリーズなど、手掛けた作品の多くが成功しているキャメロン監督の最新作は再び大ヒットするか。成功の行方には、13年前とは異なる映画館の視聴環境も関係している。 -
- 2022.12.13
幡野広志 がんになった写真家が妻と息子へ送る『ラブレター』 2017年11月、カメラマンの幡野広志は多発性骨髄腫と診断された。血液のがんである。当時34歳。「医師には平均して3年の余命と言われた。がーん。」。翌年2月、「僕は癌(がん)になった。妻と子へのラブレター。」という連載が、子育て情報サイトでスタートした。その4年分に当たる48通の“ラブレター”を1冊にまとめたのが、本書である。 -
- 2022.12.12
ツギクル芸人GP優勝ストレッチーズ 王道漫才、大卒組で切磋琢磨 次世代の若手芸人を発掘する、年に1回のお笑いコンテスト「ツギクル芸人グランプリ」。今年5月に同大会で優勝したのが、ご覧のストレッチーズだ。賞金100万円のほか、副賞として在京民放5局の番組出演権が与えられたこともあり、ここ数カ月のうちに「スッキリ」(日テレ系)や「今夜はナゾトレ」(フジ系)など様々な番組で見かけるようになった。 -
- 2022.11.30
小説『汝、星のごとく』 立派な人は誰も出てこない、だけど… 『流浪の月』で2020年本屋大賞を受賞し、21年も『滅びの前のシャングリラ』が同賞にノミネートされた。凪良ゆうは今、全国の本好きがもっとも熱く推す作家である。今回、約2年ぶりとなる新作長編『汝、星のごとく』も、発売後即重版となり、あっという間に10万部を突破した。ファンから待望を通り越して渇望された作品について、凪良に聞いた。 -
- 2022.11.21
漫才&コントの天才ピアニスト 時間かけたから結果がついてきた 今年5月の「第52回NHK上方漫才コンテスト」で、女性コンビとして36年ぶりの優勝を飾ったほか、2021年12月の「女芸人No.1決定戦 THE W」で準優勝するなど、お笑いの賞レースで数々の実績を残している天才ピアニスト。漫才とコントの二刀流で、最近はネタ番組以外のバラエティーに出演する機会も増えてきた。 -
- 2022.10.25
ピン芸人ZAZY リズムとイラストで新境地、転機は松任谷由実に… ピンク色のド派手な衣装に身を包んだ、金髪ロングヘアのピン芸人・ZAZY。2021年、22年と2年連続でピン芸人日本一決定戦の「R-1グランプリ」で準優勝して以降、ネタ番組のみならず、様々なバラエティーやCMでも目にするようになった。 -
- 2022.10.21
【注目本】『ルポ誰が国語力を殺すのか』言葉持たない子たちの絶望 「ヤバい」――。深刻すぎて、そんな言葉しか出てこない。災害、貧困、虐待、事件などをテーマに取材・執筆活動を行う作家、石井光太の最新作は、教育に関する渾身のルポルタージュ。国語力を“殺す”というタイトルは、決して大げさではない。今、日本の子どもたちの国語力は、本当に“殺されて”いた。石井に本書を執筆した背景を聞いた。 -
- 2022.08.30
【注目の本】『#真相をお話しします』完全に新しいミステリーを ミステリー作家として着実に名声を高めている結城真一郎が送り出す新作が「#真相をお話しします」だ。斬新なテーマ設定が光る短編5編を収録。本人も「ミステリーという、たいていのネタは過去にやりつくされているジャンルの中で、完全に新しいものを狙うなら――。これは、先人には絶対に書けなかったミステリー作品です」と自信をみせる。 -
- 2022.08.22
【注目エンタ】エミー賞59部門受賞の人気ドラマ、前日譚が配信開始 海外ドラマ史上最高傑作と言われた『ゲーム・オブ・スローンズ』の待望のスピンオフドラマが『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』だ。米本国で公開されたティザー予告は1億回以上再生され、情報発信の度に全世界のTwitterトレンド入りを果たすなど世界的な注目を集めている。そんな話題作が2022年8月22日から全米と同時に、日本でも配信される。 -
- 2022.08.16
【注目エンタ】お笑い「真空ジェシカ」 ボケの嵐もテレビに浸透 金髪マッシュルームにメガネのガクと、ひげを生やした武骨な印象の川北茂澄によるコンビ・真空ジェシカ。2021年の「M-1グランプリ」で初の決勝進出を果たして以降、ネタ番組以外のバラエティーでも見かける顔になった。 -
- 2022.08.10
【注目エンタ】『オビ=ワン・ケノービ』 新たに描く師弟の物語 ディズニープラスで配信中の『オビ=ワン・ケノービ』は、映画『スター・ウォーズ』の人気キャラクターを主人公にしたオリジナルドラマシリーズだ。物語の舞台は『スター・ウォーズエピソード3/シスの復讐』から10年後の世界。最良の友であり、愛弟子だったアナキン・スカイウォーカーが邪悪なシス卿ダース・ベイダーに堕ち、ジェダイが敗北を喫した後、オビ=ワンは惑星タトゥイーンに身を隠しつつ、幼きルークの成長を密かに見守っていたが…。 -
- 2022.08.02
【注目の本】町田そのこ『宙ごはん』 母と娘の絆、苦しみの先に 『お母さん』と『ママ』はまったく別のものだと、宙(そら)は思っていた。――昨年、『52ヘルツのクジラたち』で本屋大賞を受賞し大きな注目を集めた町田そのこの新作は、「育ててくれているママと、産んでくれたお母さん」を持っている女の子・宙の物語だ。家族の成長を描く同作について本人に聞いた。 -
- 2022.07.27
『イカゲーム』超えるか スペイン人気ドラマを韓国でリメーク 昨年は『イカゲーム』が世界的な大ヒットを記録したNetflix。今年、その勢いを超えると期待されているのが、現在配信中の『ペーパー・ハウス・コリア:統一通貨を奪え』。スペインの人気ドラマシリーズ『ペーパー・ハウス』のリメークだ。 -
- 2022.07.01
『逃げ恥』野木亜紀子 アニメ脚本に初挑戦、完成した映画に驚き 映画『犬王』では、ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』や映画『罪の声』の脚本家・野木亜紀子が初めてアニメーションを手掛ける。もともとアニメは好きだが、アニメ脚本を書きたいとは思っていなかったという野木を動かしたのは、その座組だったという。 -
- 2022.06.30
アニメ『犬王 INU-OH』 室町のポップスターを圧巻の映像で描く 大胆に構築されたパースと独特なカメラワークによる演出、鮮やかな色使いによる奇想天外で斬新な映像表現。『四畳半神話大系』『ピンポン THE ANIMATION』『映像研には手を出すな!』など数々のヒット作を生み出し、国内外で多くのアニメ賞を受賞する鬼才・湯浅政明監督の最新映画『犬王』が公開中だ。 -
- 2022.06.29
塩田武士『朱色の化身』 数々の証言から立ち昇るある女性の真実 映画化された『罪の声』以来、リアリズム小説によって「人間を描くことで社会を描く」手法を突き詰めてきた塩田武士。「デビュー10周年の記念作品だからこそ、かつてない挑戦をしなければならないと思っていた。思いきり迷い、選択肢があれば難しいほうに舵を切って、混沌の中を行こうと。そして、そこをくぐり抜ければ、きっと次の10年もやっていけるはずだと」。その覚悟が、とてつもない小説を生んだ。 -
- 2022.06.21
増える脚本手掛ける芸人 吉住ら3人が『チェリまほ』監督と組む 近年、お笑い芸人がドラマの脚本を手掛ける例が増えている。バカリズムやシソンヌのじろうがその代表といえるが、この流れを象徴する企画が登場する。フジテレビが6月22日から3夜連続で放送する『脚本芸人』は、テレビ局を舞台にしたオムニバスドラマで、芸人の吉住、水川かたまり(空気階段)、岩崎う大(かもめんたる)が脚本を担当。タッグを組むのは、『チェリまほ THE MOVIE~30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい~』が公開中の風間太樹監督だ。この試みにどう取り組んだのか。今回が脚本初挑戦となり、第1話を執筆した吉住と、風間監督に話を聞いた。 -
- 2022.04.12
『THE W』優勝のオダウエダ ナンセンスなコント、高く評価 2021年12月に女芸人No.1決定戦『THE W 2021』で女王の座に輝いたオダウエダ。優勝賞金1000万円のほか、副賞として日本テレビ系22番組の出演権を獲得したこともあり、2022年は様々なバラエティーをきっかけに躍進を遂げそうだ。 -
- 2022.03.15
アニメ『平家物語』 琵琶法師の少女を通して描く未来へ続く物語 「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり――」。鎌倉時代より800年以上にわたり語り継がれてきた軍記『平家物語』がテレビアニメ化された。丁寧に描写される複雑に絡み合う人間模様と美しく透明感のある映像表現、そしてはかなく時に鋭く響く琵琶法師の音色が視聴者の心をつかみ注目度は急上昇。監督は、『けいおん!』『聲の形』などの山田尚子が務める。