NFTも含めたブロックチェーン技術を使ったファンコミュニティーを提供しているのが、Gaudiy(ガウディ、東京・渋谷)だ。アイドルや漫画などの公式ファンコミィニティーをOEM(相手先ブランドによる生産)で提供する。独自にコミュニティーを立ち上げる基盤を提供するのが特徴で、コミュニティー内ではNFTを使ったチケットやイラスト、動画、音楽、電子書籍なども提供できる。

(22年1月掲載の特集「NFTバブルは本物か」を細分化したものです。)

 例えば21年10月に開催されたアイドルのライブイベント「TOKYO IDOL FESTIVAL 2021」では、Gaudiyがソニー・ミュージックエンタテインメントと共同で「TIFコミュニティ」を開発した。アイドル情報を共有したり、NFT化された限定コンテンツを入手したりできる。コミュニティー内では、ファンの活動に応じてポイント(トークン)が還元される。ファンはそのトークンで限定のデジタルコンテンツなどを入手できるが、投稿したり、投稿に「いいね」をしたりしてもトークンがたまる仕組み。TIFの開催中は、アイドルが会場で書いたデジタルサインを視聴中の人に届ける試みも実施した。「イベント会場でカメラの前を通ったアイドルに声をかけて話をして、iPadでサインを書いてもらう。すると、たまたまこれを見ていた人だけにサインが飛んでくる。MyページにいくとNFTのサインが入っている」(Gaudiyの石川裕也CEO)

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