2022年3月4日発売の「日経トレンディ2022年4月号」では、「ずるい!エクセル【学び直し】」を特集。エクセルやワードを出先で使いやすいのが、iPad版のOfficeアプリだ。カメラによる画像認識やペンによる手書きなど、閲覧だけでなく編集・プレゼンまでできるメリットは大きい。パソコンには無い活用術を紹介する。

※日経トレンディ2022年4月号より。詳しくは本誌参照

 テレワーク時代となった昨今、エクセルやワードを出先でも使えれば、より効率的に仕事を進められるだろう。しかし、パソコンを常時携帯するのはハードルが高い。そこで活躍するのがiPadだ。iPad版のOfficeアプリは2021年に提供が開始。スマホ版以上に使い道が広い。

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 iPad版Officeは、カメラによる画像認識やペンによる手書きなど、パソコンには無い処理ができる。特にエクセルは、マクロなどを使用しない限り、iPad版で十分といえる。ただし、iPadの画面サイズが10.1インチより大きいと、サブスクリプション版のMicrosoft 365を購入しなければファイルの閲覧しかできない。iPad miniなど10.1インチ以下の場合も、すべての機能を使うにはMicrosoft 365が必要。ただ課金する価値はあるので、仕事で使うなら契約しておきたい。

 では、実際iPadでエクセルを使うとどのような恩恵が得られるのか。最もその利点を感じられるのは、書類を写真に撮ることで、データとして認識できる機能だ。IT機器に詳しいビジネス書作家の戸田覚氏は、「パソコンと明確に差があり、iPadならでは」と太鼓判を押す。

 手順は簡単で、Officeアプリから「テーブルのスキャン」を選択し、データ化したい表をiPadのカメラを使って撮影するだけでいい。うまく読み込むコツは、写真を撮るときに画像が斜めにならないようにすること。データ認識の精度にばらつきが出ることもあるが、イチから表を作成するよりは格段に速く完成に近づける。文字を認識する以外に、iPadで撮影した写真をエクセルにそのまま貼り付けることも可能だ。

 Apple Pencilが使えることも、iPad版エクセルの大きなメリット。シートにコメントなどを直接手書きできるからだ。例えば、資料として送られてきた表に手書きでコメントなどを付けて返信したいとき、通常ならば表を印刷して必要事項を書き込み、それをスキャンしてメールに添付するという手間がかかる。しかし、iPadならApple Pencilで直接シートにコメントを手書きして、返信するだけでいい。OneDrive(以下、ワンドライブ)を保存先にしている場合は、「共有」からリンクを送信すれば、簡単に他の人との共同編集が可能になる。

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