TikTokマーケティング 第2回

日々、膨大なショート動画が発信され、目まぐるしいスピードでトレンドが変化するTikTokで、バズる動画はどうしたら作ることができるのか。「TikTok CREATOR OF THE YEAR 2021」にも選ばれたTikTokのトップクリエイターであるバヤシ氏に、動画制作のノウハウを聞いた。

 バヤシ氏は「料理×ASMR(Autonomous Sensory Meridian Response、いわゆる“音フェチ動画”)×大食い×音ハメ」をテーマに、2020年から毎日1本、料理動画を配信し続けているTikTokクリエイター。22年2月にフォロワー数が2000万人を超え、これまでに獲得した総いいね数は6億を超える(22年2月27日時点)。

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 21年に最もいいねを集め、動画再生数、おすすめ再生数、フォロワー増加数でも驚異の数を獲得したことで「TikTok CREATOR OF THE YEAR 2021」にも選ばれた。

フォロワー2000万人超えのTikTokクリエイター、バヤシ氏
フォロワー2000万人超えのTikTokクリエイター、バヤシ氏
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 バヤシ氏が投稿している料理動画を見てまず驚かされるのは、耳元で料理しているかのような鮮烈で心地いい料理音。シズル感に満ちた迫力ある料理映像、意外性のある料理アイデアにも目がくぎ付けになる。最後は、完成したボリューミーな料理を、バヤシ氏が実においしそうに食べるまでがお約束だ。

アカウントを乗っ取られたことがきっかけで、TikTokに専念

――どのようなきっかけで、TikTokクリエイターの道に進んだのですか?

バヤシ氏(以下、バヤシ) 19年2月にパーソナルトレーナーとして働いていたジムを離職し、無職になったこと。ジムでは集客のためにYouTube動画を制作していたので、「動画制作一本で食べていきたい」と思うようになった。群馬の実家に戻って家業の農業を手伝ったり温泉旅館でバイトをしたりしつつ、同年10月に、YouTubeにASMR動画を初投稿した。だが期待したほどフォロワー数が伸びず、「TikTokのほうがバズりやすいのでは」と考え、21年1月に試しにTikTokを始めたら、狙い通りバズった。YouTubeのフォロワー数が9000人前後だったが、TikTokのフォロワー数はすぐに40万人ほどになった。

――YouTubeからTikTokに移行した理由は?

バヤシ 理由の1つは、YouTubeアカウントの乗っ取りに遭ったこと(苦笑)。具体的な収益化はなにひとつできていないという焦りがあった時期に、「公式認証バッジを付けてあげますよ」という連絡がインスタグラムのDMで入った。「やったー!」と大喜びして、すっかり信じてしまい、(今なら絶対にそんなことはしないが)「手続きに必要」と言われたパスワードなどの個人情報を全て伝えてしまった。

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