
ゴールドウインが展開するブランド「THE NORTH FACE(TNF:ザ・ノース・フェイス)」は、段ボール製のシューズボックスに、旅のアイテムとしてアップサイクルできるデザインを採用。パスポートケースなどの図面を印刷し、切り取り用のミシン目を施した。
TNFブランドで2022年1月に発売した、環境配慮型のアーバンライフスタイルシューズ「Velocity Knit Ⅱ(VKⅡ:ベロシティ ニット ツー)」。シューズのアッパー素材に100%リサイクルニット材、アウトソールには自然顔料を使用。環境に配慮したコレクションだ。シューズボックスも環境に配慮して、アップサイクルできるデザインを採用した。
実はこのシューズボックス、VKⅡの開発に合わせて製作したものではない。ゴールドウイン THE NORTH FACE マーケティングマネージャーの田中博教氏は、「捨てられることが多いシューズボックスを、“不要なもの”から“必要なもの”に変えるアイデアはないかと、数年前から模索していた」と語る。
同社は、08年から「GREEN IS GOOD(グリーンイズグッド)」のコンセプトを掲げ、環境に配慮した製品の開発、楽しみながら環境への負荷を減らせるアイデアの創出など、スポーツ用品メーカーとして環境のためにできることを実践してきている。アップサイクル可能なシューズボックスも、このコンセプトに沿って考案されたものだ。
段ボールアーティストからアイデア
段ボールのシューズボックスから何かを作るというアイデアを考えたのは、段ボールアーティストの島津冬樹氏。島津氏は世界30カ国以上を旅し、その土地ごとにある多種多様なデザインの段ボールを譲り受けて、財布などさまざまなアイテムに生まれ変わらせるアーティストだ。
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