リサイクル&アップサイクルへの挑戦 第4回

ゴールドウインが展開するブランド「THE NORTH FACE(TNF:ザ・ノース・フェイス)」は、段ボール製のシューズボックスに、旅のアイテムとしてアップサイクルできるデザインを採用。パスポートケースなどの図面を印刷し、切り取り用のミシン目を施した。

シューズボックスを広げたところ。4つのアイテムの図面がTNFのロゴなどと共に印刷され、図面の外周にはミシン目が施されている。組み立て方のイラストも分かりやすい。QRコードを読み取るとTNFの「Upcycle Collection」のサイトにアクセスする
シューズボックスを広げたところ。4つのアイテムの図面がTNFのロゴなどと共に印刷され、図面の外周にはミシン目が施されている。組み立て方のイラストも分かりやすい。QRコードを読み取るとTNFの「Upcycle Collection」のサイトにアクセスする

 TNFブランドで2022年1月に発売した、環境配慮型のアーバンライフスタイルシューズ「Velocity Knit Ⅱ(VKⅡ:ベロシティ ニット ツー)」。シューズのアッパー素材に100%リサイクルニット材、アウトソールには自然顔料を使用。環境に配慮したコレクションだ。シューズボックスも環境に配慮して、アップサイクルできるデザインを採用した。

 実はこのシューズボックス、VKⅡの開発に合わせて製作したものではない。ゴールドウイン THE NORTH FACE マーケティングマネージャーの田中博教氏は、「捨てられることが多いシューズボックスを、“不要なもの”から“必要なもの”に変えるアイデアはないかと、数年前から模索していた」と語る。

 同社は、08年から「GREEN IS GOOD(グリーンイズグッド)」のコンセプトを掲げ、環境に配慮した製品の開発、楽しみながら環境への負荷を減らせるアイデアの創出など、スポーツ用品メーカーとして環境のためにできることを実践してきている。アップサイクル可能なシューズボックスも、このコンセプトに沿って考案されたものだ。

段ボールアーティストからアイデア

 段ボールのシューズボックスから何かを作るというアイデアを考えたのは、段ボールアーティストの島津冬樹氏。島津氏は世界30カ国以上を旅し、その土地ごとにある多種多様なデザインの段ボールを譲り受けて、財布などさまざまなアイテムに生まれ変わらせるアーティストだ。

島津冬樹氏。段ボールアーティスト。1987年生まれ。多摩美術大学卒業後、広告代理店を経てアーティストへ。大学在学中の2009年に、家にあった段ボールで間に合わせの財布を作ったことがきっかけで段ボール財布を作り始める
島津冬樹氏。段ボールアーティスト。1987年生まれ。多摩美術大学卒業後、広告代理店を経てアーティストへ。大学在学中の2009年に、家にあった段ボールで間に合わせの財布を作ったことがきっかけで段ボール財布を作り始める
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