リサイクル&アップサイクルへの挑戦 第5回

ファッションロス(衣料品廃棄)はアパレル業界共通の社会課題。対応策の一つとしてアダストリアが展開するのが「FROMSTOCK(フロムストック)」だ。売れ残った在庫を黒で染め直したりリメイクしたりする手法で、新しい価値を提供している。

「FROMSTOCK(フロムストック)」が展開する黒染めの商品。ユニセックスな商品が多く、売れ行きも好調
「FROMSTOCK(フロムストック)」が展開する黒染めの商品。ユニセックスな商品が多く、売れ行きも好調

 アパレル業界で社会課題となっている衣料品廃棄。2020年に環境省が実施した調査によると、国内で供給される衣類(原材料調達から廃棄まで)から排出される二酸化炭素(CO2)の量は約9500万トン。そのうち原材料調達から輸送までが全体の94.6%を占め、世界のファッション産業から排出されCO2の4.5%に相当するという。このように環境に負荷をかけながら生産されているもかかわらず、店頭やオンラインショップで売れ残って在庫となった商品の多くは、焼却処分となってしまう。

 「グローバルワーク」「ニコアンド」「ローリーズファーム」など、ファッションを中心に30以上のブランドを展開しているアダストリアも例外ではない。「年間で何十万着もの洋服を廃棄処分していた」とアドアーリンク(東京・渋谷)のマネジャー、阿部大樹氏は言う。アドアーリンクはアダストリアがサステナブルな社会とアパレルサーキュラーエコノミーを実現するために20年11月に設立した子会社である。

 「ファッションのワクワクを、未来まで。」をサステナビリティーポリシーとして掲げるアダストリアでは、環境を守るためのさまざまな取り組みをしている。「燃やさない、捨てない」ため、衣類を再活用することにも積極的に取り組んでおり、20年度には焼却廃棄ゼロを実現した。それを可能にした取り組みの一つが、20年2月28日に立ち上げた「フロムストック」だ。

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