いよいよ2023年1月13日から新たな8人組ボーイズグループ「MAZZEL(マーゼル)」結成までを追ったオーディション・ドキュメンタリー番組「MISSIONx2(ミッション・ミッション)」がBMSG YouTube チャンネルにて始まる。「THE FIRST」では、『スッキリ』(日テレ系)やHuluでの配信を通してオーディションへの興味喚起が、結果的にBE:FIRSTのスタートダッシュにつながったが、今回はあえてのBMSG YouTube チャンネルでの配信。MAZZELのプロジェクトの発表記者会見では、「YouTubeでやりたかった」というSKY-HIの発言もあったが、なぜYouTubeだったのか。
いくつか理由はあるのですが、チャンネル(視聴者との接点、媒体)に関わる他社の関係者さんを増やすことは、例えて言うなら、コーヒーにミルクを入れるようなことだと思うんです。つまり、担保したいコーヒーの味を確立したいけれども、少し別のものになってくる。そもそも知られることが大事ではありますし、広い意味での大衆との向き合いとなるとチャンネルを増やすことは必要ではあるのですが、その味を守ることは大変な作業になります。でも、チャンネルがBMSGしかなければ、おそらくコアスタッフでやる以上、何をやっても純然たるBMSGになると思うんですね。起業して間もない「THE FIRST」の時は、自分がそのプロジェクトに100%注力していたから満足のいくものが出来たけれども、今回は自分がBE:FIRSTを筆頭に様々なことをやりながら「MISSIONx2(ミッション・ミッション)」を進めていく形になるので、チャンネルを増やすことにより、BMSGとしてやりたいこと、やるべきことが薄まったまま進んでしまう危険性をすごく感じていたんです。一方で、この2年で培ったBMSGという組織のカラーがあるがゆえに、オウンドメディアでやれると思ったし、やりたかった。やりたかったという意味で言えば、自社のプラットフォームをベースにしたオウンドメディアとしての発信力の強さを持つことが今後、絶対に必要になってくる。(アメリカを拠点にアジアのカルチャーシーンを世界に発信するレーベルでありメディアでもある)88risingとかを見ていても、その必要性は強く感じていました。短絡的な成功・失敗以上に、そこは今の段階で一度トライする必要があるのかなと考えています。
BE:FIRSTとは全く異なる意味を
――「MAZZEL」は、BMSGとユニバーサル ミュージックが立ち上げた新レーベル「BE-U」のプロジェクトの第1弾グループでもある。配信前の現段階では「見てのお楽しみ」だが、我々視聴者は、ここに何が期待できるのか。番組配信を前に改めて尋ねた。
MAZZELのプロジェクトは、BE:FIRSTとは全てが違う状況から始まるし、全てが違うものでないと意味がないとは当然思っていたのでそうなっていくと思います。自分自身、やっぱりBE:FIRSTの成功体験に引っ張られることをずっと恐れていました。オーディション「THE FIRST」から始まった成功をなぞろうとしてしまうのはとても危険なことです。でも、そうではなく、どちらかというと「THE FIRST」から始まった勢いにはしっかりと乗るという形や、そのロジックを転用する形での成長ということに関して言えば、現段階で本当にいい状況だと思いますし、BE:FIRSTとはまた全く異なった意味と意義と結果を残せるのではないかという実感はすごくあります。
――今はまだ話せないことが多いと話すSKY-HIだが、「THE FIRST」やBE:FIRSTのときと具体的に何が違うのか、2つめのグループで新たに見せることは何か、さらにはBE:FIRSTとMAZZELの関係性や、MAZZELの誕生によってBMSGがどんなフェーズに至ったかなどを明かしてもらいたい。まずは「MISSIONx2」に注視していきたい。

『マネジメントのはなし。』 SKY-HI・著
社長・SKY-HIの挑戦をたどれる“ドキュメンタリー本”
課題意識を持つビジネスパーソンへのヒントも満載な1冊
今、音楽業界で最も勢いのあるマネジメント/レーベル「BMSG」。そのCEOであり、アーティストとしても第一線で活躍するSKY-HIの『日経エンタテインメント!』での連載が待望の書籍化!
オーディション「THE FIRST」がムーブメントを起こし、そこから誕生したBE:FIRSTはデビュー1年で紅白歌合戦に出場。2020年9月にたった数人で始まったスタートアップ企業が、なぜここまで急激に成長できたのか。本書は、その時々でSKY-HIが抱える課題や挑戦にフォーカスしたドキュメンタリー的な1冊。「課題解決」「人材育成」「スキルアップ」「コミュニケーション」など、ビジネスのヒントの宝庫ともなっている。
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