BE:FIRSTは、8月31日に1stフルアルバム『BE:1』をリリース、9月23日には初のホールツアー『BE:FIRST 1st One Man Tour “BE:1” 2022-2023』が幕を開け、年明け1月までに全国17都市25公演を巡る。
『日経エンタテインメント!』8月号(7月4日発売)では、SKY-HIがホールツアーで期待するBE:FIRSTのフィジカル面とメンタル面での成長などについて詳しく語ってもらったが、今回はそれに関連して出てきた音楽を取り巻く日本の環境についての話になる。

写真/上野裕二 ヘアメイク/椎津 恵
写真/上野裕二 ヘアメイク/椎津 恵

 日本のエンタテインメント業界の現状を嘆く声は小さくないが、果たして本当に諦めや悲観しか残されていないのか。SKY-HIは「問題をあと付けしているだけに思う」と話す。国の問題と自分の問題を混同してはならず、自分たちは問題をシンプルに事実として捉えるべきである。その中で、自分たちがやりたいことを実現するための方策を考えればいいと言う。

 全国に2000人程度を収容する音楽を鳴らせるホールがあるのは、本当に日本のいいところだなと思うんです。地方の過疎化問題などもありますが、海外の田舎の人口密度に比べたら日本はインフラも整っているし、車がないと不便かもしれないけれども逆に車さえあればどこにでも行ける。長年ツアーで日本中を周りながら隅々までインフラが整っているのはすごいことだなあと思っていたし、だからこそ地方を細かく回れるホールツアーに夢を感じるところがあります。

 「外に出ても人が歩いていないですよ」「おじいちゃんおばあちゃんばかりですよ」と言われる地域でも「10万人都市」だったりする。10万人のうちの100人に1人がライブに来てくれたら1000人が集まるわけですから、すごい話じゃないですか? アリーナもドームも、そういういろいろな都市の人たちが来てくれて成立していくわけです。

エンタテインメントにとって高齢化は「問題」ではなく「事実」

 高齢化社会ともいわれますが、それを「問題」として捉えるべきは国であって、自分のようなエンタテインメントに携わる人間はシンプルに「事実」として捉えるべきです。高齢化社会なのであれば高齢の方々にもライブへ足を運んでもらえばいいし、若い方々にもっと届けたいならインドネシアなど若年層の人口が多い国にアプローチすればいい。

 以前、別の取材で対談したstu(東京・渋谷)の黒田(貴泰)さんが、韓国は国の支援があったからエンタテインメント産業が成長したとよくいわれるけれども、実は日本でも制作支援は各種用意されていると話されていました。支援が必要なところに届いていないは国のプロモートが足りていないところもあるのかもしれませんが、支援を必要としている民間ももう少し情報をキャッチアップしたほうがいいかもしれません。韓国の民間のほうが国の支援を得ることにどん欲にやれてきていた印象はありますね。

 これらは全てにおいて言えることで、エンタテインメント業界の人間が「日本は高齢化社会だから無理だよ」「もう日本はダメだね」と諦めたり悲観的になったりしている場合ではないと思いますし、むしろ現状が見えていない気がします。うまくいかない状況に対し、あとから言い訳のように外的要因を挙げているだけのように思うんです。

 話をホールに戻しましょう。韓国には音楽番組がたくさんあり、テレビ用にパフォーマンスを繰り返すことでアーティストの成長にもつながっていると思いますが、日本の全国各地にホールがあること。ホールでのライブを重ねることがアーティストの成長に対して、とても大きな強みになると感じています。

 (なぜ強みになり得るのかは、7月4日発売の『日経エンタテインメント!』8月号をご覧ください)

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SKY-HI(日高光啓)
1986年12月12日生まれ、千葉県出身。ラッパー、トラックメイカー、プロデューサーなど、幅広く活動する。2005年AAAのメンバーとしてデビューし、同時期からSKY-HIとしてソロ活動を開始。20年にBMSGを設立し、代表取締役CEOに就任
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