リブランディング 成功の方程式 第6回

洋菓子ブランド「フランセ」を展開するシュクレイ(東京・港)は2017年、同ブランドのリブランディングに取り組んだ。ブランド成長のため、20~30代女性も新たなターゲットとして設定。主力商品「ミルフィユ」を中心に味や大きさ、パッケージなどを見直し、売り上げ増加の成果も得られた。

シュクレイは2017年に、洋菓子フランセをリブランディング
シュクレイは2017年、洋菓子「フランセ」のリブランディングに取り組んだ

 「ブランドが60年の節目を迎えた。人間でいえば還暦。原点回帰しつつ、伝統として引き継いできたものを今の時代に即すように対応していこうと考えた。たとえ今までの顧客を失ってしまったとしても、必ず戻ってきてくださる自信があった」。そう語るのは、シュクレイ 企画開発部の山口浩二部長だ。

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 同社は2017年、洋菓子ブランド「フランセ」のリブランディングに乗り出した。フランセは1957年、高井二郎氏が渋谷に創業した洋菓子店。当時の高級品であるブランデーを用いた「ブランデーケーキ」や、レモンをベースにしたケーキ「ハニーシトロン」など数々の洋菓子を生み出してきた。97年からは、生産工場があった横浜へと拠点を移し、「横濱フランセ」として店舗を展開するようになった。

 横濱フランセをシュクレイが2017年に吸収合併し、リブランディングの取り組みが始まっていく。フランセのブランド創立から60周年という節目のタイミングであったと同時に、ターゲットの拡大も見据えていたという。「従来、フランセは50代以上の主婦層をメインに愛されてきたブランド。20~30代の女性も含めて、若い人にも洋菓子を食べてもらえる機会をもっと増やしていきたいという思いがあった」(山口氏)。従来の顧客層に加えて、20~30代の女性にもターゲットを拡大していくことが、ブランドとしての成長にもつながるという発想だ。

お菓子とは何かを定義

 リブランディングを進めていくにあたって最初に取り組んだのが、「お菓子とは何か」を再定義することだ。今回の取り組みでは、原点回帰が大きなテーマの1つ。お菓子でいう原点回帰とは何になるかを探ったのだ。本や資料などをリサーチしていく中でたどり着いたのが、「果物や木の実をパイなどの生地に挟んで楽しむ」という定義だった。

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