2022年2月4日発売の「日経トレンディ 2022年3月号」では、「得する相続」を特集。電子書籍や音楽配信サービスのデータは、故人となった場合に家族に残すことは基本的にできない。唯一の抜け道になるのが、アップルやグーグルが提供する家族共有サービス。子などの次の世代にコンテンツの購入手続きをしてもらってシェアするワザが有用だ。

※日経トレンディ2022年3月号の記事の一部を掲載。詳しくは本誌を参照

アップルが提供する「ファミリー共有」
アップルが提供する「ファミリー共有」

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 手軽に持ち歩けて場所も取らない電子書籍やデジタル楽曲のデータは、故人となった場合に家族へ残せるのだろうか。結論から言えば、ほぼできないと考えた方がよい。ダウンロード購入した電子書籍や楽曲のデータは、購入者に所有権はなく、本を読んだり音楽を楽しんだりする権利が付与されているだけだからだ。

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 例えばアマゾン・ドット・コムの電子書籍「Kindle」は、利用規約の中で「(コンテンツは)ライセンスが提供されるものであり、販売されるものではありません」と明示。使用権も限定的だ。「楽天IDを利用してサインインし、利用登録手続きをした個人のみが利用可能」(楽天Kobo)。要はサービスを契約する本人のみに有効な使用権を与えていると解釈できる。電子書籍やダウンロード型の音楽配信サービスは、大半が利用規約でこのようにうたっている。規約に同意した時点で家族に譲渡できないことを利用者は受け入れているわけだ。家族にコンテンツを残したいなら、紙の書籍やCDで買うのがお勧めだ。

唯一の抜け道は「家族共有」サービス

 基本的に抜け道はないが、唯一使えるのがアップルやグーグルの家族共有。最初から子などの次の世代にコンテンツの購入手続きをしてもらってシェアするワザが有用だ。

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