デザインで羽ばたくスタートアップ 第7回

D4V(東京・港)は、デザインファームのIDEOとパートナーシップ関係にあり、アーリーステージのスタートアップにフォーカスしたべンチャーキャピタル。同社の判断基準の一つは、デザインを通じて成長を加速させられるかどうか。なぜ、スタートアップにおいてデザインが重要なのか。D4Vのダヴィデ・アニェッリ氏と高橋亮氏に話を聞いた。

Davide Agnelli(ダヴィデ・アニェッリ)氏
D4V ファウンダー
2004年にIDEOへ入社。13年に東京オフィスのマネージングディレクターとして来日。16年、D4Vの立ち上げに参画。IDEO Tokyoのマネージングディレクターを務めながら、D4Vではベンチャー支援に尽力している

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──D4Vではどのようなスタートアップに投資をしているのでしょうか?

ダヴィデ・アニェッリ氏(以下、アニェッリ) 業界や業態など特に絞ってはいませんが、海外志向、海外展開を考えている、デザインを通じて成長を加速させられそうな企業が私たちのターゲットです。2016年に1号ファンドを組成し、シード・アーリーステージのスタートアップを中心に投資し、20年に新規投資を完了しました。21年には2号ファンドを設立。これまで合計で52社のスタートアップに出資し、支援をしてきました。1号ファンドの投資先の中には、21年末にIPO(新規株式公開)した企業もあります。

──ビジネスシーンでデザインの重要性が語られる場面が増えてきました。

アニェッリ かつてはビジネスとデザインは別の文脈で語られていましたが、最近ではデザインがビジネスの文脈で語られるようになりつつあります。その変化に大きな影響を与えたのが、iPhoneの登場だと思います。Webサービスやアプリの世界では、デザインは見た目ではなく、ユーザーに新しい体験を提供するものだという捉え方に変わりつつあります。デザインがビジネスに与えるインパクトを測れるようになったからです。

 例えばマッキンゼー・アンド・カンパニーのリポートによると、デザインに注力していたり、デザインに投資をしたりしている会社は、そうではない会社と比べて2倍以上リターンを得ているという結果が報告されています。技術で競合を出し抜くのは難しいですが、プロダクトがもたらす体験やブランド、つまりデザインに秀でることが差異化につながり、競争力となるからです。

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