Z世代ご用達 メンズコスメ最新事情 第4回

自己表現には正解はなく、世の中の固定観念にとらわれることはない。ギャツビーの新ライン「gatsby THE DESIGNER(ギャツビー ザ デザイナー)」は、マンダムの研究開発力と現役美容師による感性を融合し、多様化した時代のメンズコスメの楽しさを伝えていく。

「gatsby THE DESIGNER(ギャツビー ザ デザイナー)」の商品。10~20代男性の髪や肌の研究と、これまでの知見を基に18アイテムを開発した
「gatsby THE DESIGNER(ギャツビー ザ デザイナー)」の商品。10~20代男性の髪や肌の研究と、これまでの知見を基に18アイテムを開発した

 男性化粧品の代名詞的存在といえば、男性化粧品大手マンダムの「ギャツビー」だ。1978年の誕生以来マンダムの主力ブランドで、同社の海外展開を含む連結売上高でギャツビーの割合は約45%(2021年3月期決算)。ドラッグストアや量販店など販路も広く、ギャツビーと共に大人になったという男性も少なくないだろう。そんなギャツビーから、新ライン「ギャツビー ザ デザイナー」が誕生した。

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 ギャツビーは、ワックスやデオドラント剤など「商品ごと」にプロモーションしている。一方、ギャツビー ザ デザイナーは、メイク、スキンケア、スタイリングを自由に組み合わせながら「なりたい像」をデザインするコスメラインとして展開していく。「ギャツビーは爪の先から頭の先までさまざまな提案をしているブランドだからこそ、統合して提案することができる」と話すのは、マンダム広報部青山オフィス主事の木村彩子氏。

 ギャツビー ザ デザイナーは、なりたい自分を追求する男性を応援していく。多様化した時代だからこそ、格好良さの正解はなく、世の中や自分自身の固定観念にとらわれることはないというのがブランドの軸となる考えだ。これは、21年9月に導入したマンダムの新しいコーポレートスローガン「なりたい自分に、全部なろう。」とも重なる。

 「ターゲットは、既に女性向けの化粧品などを使ってメイクを楽しんでいる人や、積極的に情報収集をしたり、新しいことに挑戦したりしている人たち」(木村氏)。そんな男性たちに「自分たちのブランドだ」と気づいてもらうために、販路を絞った。現在は、実店舗での販売はロフトのみ。オンラインショップも、マンダム公式ECとロフトネットストアのみの展開だ。

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