
日立製作所の一押しプロダクトは、セカンド冷蔵庫「スマートストッカー R-KC11R」とドラム式洗濯乾燥機「ビッグドラムBD-STX110G」のデザイン家電だ。ドア背面や操作パネルなどこだわり部分をデザイナーがYouTubeで紹介している。
日立製作所 東京社会イノベーション協創センタ プロダクトデザイン部 主任デザイナー
日立製作所 東京社会イノベーション協創センタ プロダクトデザイン部
日立が2021年3月に発売したセカンド冷蔵庫の「スマートストッカー R-KC11R」は、キッチンに置く1台目とは別のセカンド需要を狙った商品だ。重量センサーを、内部にある棚の2段目と5段目に搭載。保存している食品の重さで在庫が分かり、スマートフォンのアプリと連係すれば、量が少なくなると知らせが届き、購入サイトを経由して注文も可能。在庫に応じて自動的に注文する機能も備える“スマート”な冷蔵庫を目指す。
「コロナ禍は生活スタイルを大きく変えた。買いだめ需要や、テレワークの普及による、部屋の中で充実した過ごし方をしたいというニーズも高まっている。セカンド冷蔵庫で、そんな多様化する生活スタイルに応えようとした」と、デザインを担当した東京社会イノベーション協創センタ プロダクトデザイン部CSP4ユニットの小林雅由子氏は話す。
ドアの背面の形状にもこだわり
もともとは約30年前に発売したワンドアの小型冷蔵庫の外観をデザインし直した製品だが、さまざまな部分に小林氏のこだわりがある。例えばスタイリッシュに見えるよう直線の造形を採用。外側の鋼板の色も同社の大容量冷蔵庫と同系色のシャンパンカラーにした。冷蔵庫とはいえ、キッチン以外のリビングや寝室などに設置しても、インテリアに溶け込むようにしている。鋼板の光り方も重視し、ギラつかず、底光りするようにしたという。ハンドルの幅にもこだわり、つやつやしないマット感で高級感を演出するとともに、1つの塊に見えるようにした。
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