
家電やデジタルの展示会「CES 2022」で最大のテーマといえば、サステナビリティー(持続可能性)だった。その具体策として多くの企業がEV(電気自動車)や自動運転をはじめモビリティーについて発表した。MaaS Tech Japanの渡邊徹志CTO(最高技術責任者)が解説する。
「CES 2022」が2022年1月7日に閉幕した。前回の21年は完全オンラインだったのに対し、今回は米ラスベガス会場での展示が復活した。私も現地へ向かう予定だったが、新型コロナウイルスの変異型「オミクロン型」の影響が無視できず、泣く泣くキャンセルした。2年連続オンラインで参加となったものの、徹夜で会見のライブ配信を視聴したところ、興味をそそられる発表が数多くあった。モビリティー関係のトレンドを中心に感じたことを述べていく。
テックトレンドのトップに「移動」
CESの開幕前に米民生技術協会(CTA)が見どころを紹介する恒例のセッションが「Tech Trends to Watch(以下、テックトレンド)」である。これを見た後で、各社が展示内容を先行で紹介する「Unveiled」と呼ばれるイベント会場に足を運ぶというのが毎年の流れだ。
現地参加がかなわず、Unveiledへの参加もまたかなわなかったのだが、テックトレンドはオンラインで視聴できた。このセッションの中で、22年の技術トレンドについての紹介がある。今回は下記の4つのトレンド(Top Trends To Watch)が示された。
1、移動(Transportation)
2、宇宙(Space Tech)
3、サステナブル(Sustainable Technology)
4、デジタルヘルス(Digital Health)
私の専門領域である「移動」がトップで挙げられたのはうれしい半面、若干の驚きを覚えた。18年にトヨタ自動車がサービス用EV「e-Palette」をCESで発表してから早くも4年。モビリティーは常に注目されてきたとはいえ、目新しさという点で「今年はないだろう」と考えていたからだ。
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