
家電やデジタルの見本市「CES 2022」に合わせ、米プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)は、独自のVR(仮想現実)メタバース「LifeLab(ライフラボ)」で製品を展示している。日用品という一見デジタルとは縁遠い製品を扱う同社が、VRで何を伝えようとしているのか。実際に空間内を歩いて探った。
CES 2022の会期に合わせて米国時間の22年1月5日に配信した報道向け発表会には、同社チーフ・ブランド・オフィサーのマーク・プリチャード氏が登場した。同氏は「優れた商品、優れたパッケージ、優れたブランドコミュニケーション、優れた店頭の販売施策、優れた価格」という5つのポイントを挙げ、世界で50億人以上の消費者を理解し、常に利用体験を高めようとしてきたと説明した。
今回のCESについては「いかに製品が優れた技術を持っているかデモすること」「優れた顧客体験を提供するためのパートナーを探すこと」「未来に向けたディスラプション(創造的な破壊)を推進すること」と3つの目的を掲げた。
特に3つ目のディスラプションについては、ネットフリックスやアマゾンプライムといった動画配信サービスのほか、ゲームなどネットコンテンツ、ECをはじめとするサービスが生活に浸透し「メディアを革新し続けている」とプリチャード氏は話す。世界最大規模の広告主企業である同社としても、従来のテレビCMに頼るだけでなく、新たなメディアの可能性を自ら積極的に切りひらいていく必要があるというわけだ。
この記事は会員限定(無料)です。
- ①2000以上の先進事例を探せるデータベース
- ②未来の出来事を把握し消費を予測「未来消費カレンダー」
- ③日経トレンディ、日経デザイン最新号もデジタルで読める
- ④スキルアップに役立つ最新動画セミナー