NFTバブルは本物か 第4回

電子書籍取次のメディアドゥは、ファン向けのNFT(Non-Fungible Token、非代替性トークン)を発売するプラットフォーム「FanTop」(ファントップ)を2021年10月に開始。トーハンと組み、紙の雑誌や写真集にNFTのデジタル付録を付ける新たな試みもスタートした。映像視聴のコミィニティーサービスとも連動させて、NFT事業の拡大を狙っている。

 紙の写真集や雑誌にNFTのデジタル付録――電子書籍取次のメディアドゥは、トーハンと組み、世界初(※)というNFTデジタル特典付き出版物を発売した。2021年10月12日に発売したのが扶桑社の雑誌「SPA!」。「SPA! 10/19・26合併号 特装版」では、誌面に登場したアイドルのデジタルトレカ5枚をランダムに封入した。読者は雑誌に付属するQRコードを読むとNFTデジタル特典が取得できる。税別454円の通常版とは別に、税別600円の特装版を書店で発売した。

※2021年9月発表日時点でのメディアドゥ・トーハン調べ。特典取得と同時にNFTがブロックチェーン上に発行される仕組みでNFTを出版物に付けることで世界初。

 21年10月14日には、岡崎紗絵1st写真集「すがお。」特装版(主婦の友社、税別2600円)、同11月2日には、北川綾巴1st写真集「君の太陽」NFT特装版 デジタルムービー・未公開写真集特典付き(扶桑社、税別3100円)も発売した。写真集は通常版にプラス100~300円でNFTのデジタル特典を付けた。メディアドゥ取締役CBDO(Chief Business Development Officer) IPマーケティング企画室長の溝口敦氏は「NFT付きの方が実売率が良かった」と話す。

前回(第3回)はこちら

SPA! 10/19・26合併号 特装版、表紙の上の部分でNFTのデジタル付録について紹介。中面の袋とじにQRコードが入っていた(C)扶桑社
SPA! 10/19・26合併号 特装版、表紙の上の部分でNFTのデジタル付録について紹介。中面の袋とじにQRコードが入っていた(C)扶桑社
『北川綾巴1st写真集「君の太陽」NFT特装版 デジタルムービー・未公開写真集特典付き』には、NFTのデジタル特典が付いた
『北川綾巴1st写真集「君の太陽」NFT特装版 デジタルムービー・未公開写真集特典付き』には、NFTのデジタル特典が付いた
メディアドゥとトーハンが開発したデジタル付録の仕組み。QRコードを読むとデジタル付録が読み込める
メディアドゥとトーハンが開発したデジタル付録の仕組み。QRコードを読むとデジタル付録が読み込める

 NFTのデジタルアイテムを提供して新規ユーザーを取り込み、出版・コンテンツ市場全体の活性化を狙う新たな試み。「本以外との連携も可能であり、リアルグッズであれば何でも対応できる」と溝口氏。メディアドゥは、NFTのマーケットプレイスである「FanTop」(ファントップ)も同時にオープンして始めた。狙いは、ファンアイテムとしてのNFTの販売だ。

 第1弾商品の「『北斗の拳』漢の死に様シリーズ 南斗六聖拳ボックス」(税込み4910円)は、「418個が2時間で全部売れた」と溝口氏。

 「値付けとか個数とか中身とかすべてが実験的だったが、さらに個数を出したり、企画をさらに練ったりすれば、もっとたくさん売れるのではと思った。1枚700円程度が良いかなと版元とも話し、7枚セットで北斗にかけて4910円(フォー、ク、ト)にした」

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