
Instagram広告では企業が自分で語る、あるいはタレントに語ってもらうよりも、身近に感じてもらいやすいクリエーターの存在が注目されている。クリエーターと協業し、成果に結びつけている企業も多い。成功のポイントや最新機能について、フェイスブックジャパン D2C、ディスラプター&トラベル事業部の佐藤太泰氏に聞いた。
クリエーター目線がイイ理由
もっと商品を身近に感じてほしい──。クレイシャンプー(ミネラル豊富な泥を使ったシャンプー)「DROAS」の認知向上を目的に、I-ne(アイエヌイー)は、Instagramでクリエーターを活用した施策を実施した。
起用したのは(まつ毛パーマやまつ毛エクステを行う)アイデザイナーでモデルのNANAMIさん。フォロワーは40万人を超える。ライブ配信の約1週間前にNANAMIさんとDROASアカウントの両方で告知を開始。ライブ中には、商品を愛用するNANAMIさんやヘアメークアーティスト、ヘアモデルが、視聴者から届く質問にタイムリーに答えた。「NANAMIさんファンにも興味を持っていただけるよう、NANAMIさんならではの話も盛り込みつつ、DROASに限らず有益なヘアケア情報をヘアメークさんよりレクチャーしてもらうなど工夫した」(I-ne マーケティング本部ブランドマネジメント部の小林 禎亮氏)
ライブ配信を終えた後は、視聴者限定、24時間限定の200円オフクーポンを配布。その結果、ECでの売り上げを大きく伸長した。
I-neの例にあるように、ここ数年で増えているのが、クリエーターと一緒にオーガニック投稿、ライブ配信をし、広告も打つ、という複数のツールを使った設計だ。
2021年のFacebook for Businessの調査では、世界の生活者の6割が「自分と同じ興味関心のあるクリエーターが宣伝するブランドであれば、アカウントをフォローする」と回答した。「クリエーターの声が顧客ターゲットに伝わり、双方向のコミュニケーションを生んだ結果、UGC(ユーザー・ジェネレーテッド・コンテンツ)が増えたり、購買行動につながったりしている」(フェイスブックジャパン D2C、ディスラプター&トラベル事業部の佐藤太泰氏)という。
では今、「クリエーターとの協業」を成功させるポイントはどこにあるのか。Instagramに加わった最新機能も含めて解説していこう。
このコンテンツ・機能は有料会員限定です。
- ①2000以上の先進事例を探せるデータベース
- ②未来の出来事を把握し消費を予測「未来消費カレンダー」
- ③日経トレンディ、日経デザイン最新号もデジタルで読める
- ④スキルアップに役立つ最新動画セミナー