※日経エンタテインメント! 2021年12月号の記事を再構成

2021年、最も勢いがあったインターネットサービスの1つがTikTokだろう。アプリ市場分析の米アップアニーのデータなどによると、TikTokは世界のSNSダウンロード数で1位。日本でもLINE、Instagramに次いで3位となっている。特に若年層の利用者が多いだけに、エンタテインメントの世界でもTikTokを活用しようとしている人たちが増えている。

 世界のダウンロード数で1位を獲得するなど、21年、大躍進したTikTok。しかしTikTokのランキングを見ると、上位には有名なタレントや人気YouTuberはいない。1位のJunya/じゅんやはYouTubeランキングでも3位だが、彼はもともとTikTokで人気になり、そこからYouTubeへ進出した。

 そんなTikTokへ、芸能界でも大御所とされる有名人が続々と参入している。TikTokの佐藤陽一ゼネラルマネージャーは「TikTokはショートムービープラットフォームであってSNSではありません」と日経エンタテインメント!21年10月号のインタビューで答えているが、フォロワー以外にも投稿を拡散できるTikTokは芸能人向けのプラットフォームとも言えるだろう。

 歌手の和田アキ子は、マネージャーが投稿する形で公式アカウントを運営、10月13日時点で82万を超えるフォロワーを抱える。9月2日に発売した新曲『YONA YONA DANCE』がTikTokで人気となり、Billboardが発表した「TikTok HOT SONG Weekly Ranking」(9月6日~9月12日)で14位にランクインした。サビ部分のダンスをTikTokで人気の景井ひなやなえなのと踊る動画がアップされたこともあり、同曲を使った動画は26万以上投稿されている。

 歌手の郷ひろみは、「郷ひろみとGO! GO! GO! TikTok LIVE」を8月14日に配信した。同時に、『2億4千万の瞳-エキゾチック・ジャパン-』の楽曲を使用したシャッターエフェクト(シャッターを模した仕掛けで動画内から静止画を切り取るエフェクト)を公開した。TikTokとしては、シャッターエフェクトのコラボは郷ひろみが初となる。

 歌手の八代亜紀は、71歳の誕生日である8月29日にTikTokの公式アカウントを開設した。幼い頃からの写真をつなげた動画や飼い猫の紹介などを投稿している。

 八代亜紀の投稿にも登場しているのが、タレントの大久保佳代子だ。TBSラジオ『TikTok presents 大久保佳代子とトレンド遊び』とのコラボで6月に作成したアカウントは、フォロワー数が10万人を超える。「顔半分だけ加工」機能を使った面白動画やコントを投稿、いいねやコメントも多数寄せられている。

 こうした動きは国内だけではない。海外でも今年は大物ミュージシャンが参加した。7月にエド・シーランがTikTok LIVEを実施、8月にテイラー・スウィフトとABBAが公式アカウントを開設している。

ユーザーローカル調べ(10月25日) TikTok人気ランキング
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