未来の市場をつくる100社 2022年版 第1回

afterコロナを見据え、世界はさらなる変化の時代へ突入しようとしている。直面する社会課題を解決し、新市場を生み出す企業はどこか。日経クロストレンドと日経MJは「未来の市場をつくる100社 2022年版」を選出した。伸長が期待できる10のジャンルと「次の30年」を目指す先駆者のリストを公開する。

変革を生み出し、次世代の飛躍を目指すスタートアップ100社を選出した(写真/Shutterstock)
変革を生み出し、次世代の飛躍を目指すスタートアップ100社を選出した(写真/Shutterstock)

 コロナ禍の急激な変化の中で「より快適な働き方や生活とは何か」「経済的な豊かさと異なる充足感が得られる社会とは何か」といった議論が広がった。改めてサステナビリティー(持続可能性)など社会の課題解決に貢献できているかと自らの姿勢を問いただす企業も増えている。

 それら課題を解決し、変革を引き起こすビジネスを日本から生み出すことはできるのか。まず過去からの教訓を見返すことも大切だろう。

 「1990年から2020年は失われた30年だった。まさにITの時代。日本はITで負けてしまった」。そう話すのは、インキュベイトファンドの代表パートナーで、日本ベンチャーキャピタル協会(JVCA)会長の赤浦徹氏だ(関連記事)。

インキュベイトファンドの代表パートナーで、日本ベンチャーキャピタル協会(JVCA)会長の赤浦徹氏(左)。IT評論家の尾原和啓氏(右)との対談は2本目の記事を参照
インキュベイトファンドの代表パートナーで、日本ベンチャーキャピタル協会(JVCA)会長の赤浦徹氏(左)。IT評論家の尾原和啓氏(右)との対談は2本目の記事を参照

 失われた30年に、米国では巨大IT企業が次々と生まれた。代表企業はGAFA(グーグルの持ち株会社アルファベット、アップル、旧フェイスブックのメタ、アマゾン・ドット・コム)やマイクロソフト。赤浦氏は「かつて日本は自動車やエレクトロニクスで勝っていた。日本人の気質の問題ではない。ITで負けた」として、次の新しい30年に入ってきたときに、日本から世界を代表する会社をつくることが大事だと強調する。

 次の30年に向けたキーワードとして、赤浦氏は「間違いないのは『脱炭素』だ」と指摘する。さらに「脱炭素というキーワードの解像度を高めていくと、その先に産業がある」と話す。単にエネルギー産業だけの話だけではなく、EV(電気自動車)のモビリティー分野はもちろん、移動を伴わずに人々が交流できるメタバース、二酸化炭素(CO2)の排出量が少ない代替肉などのフードテックも、その文脈に当てはまっていくというわけだ。

● 国内スタートアップ資金調達額
● 国内スタートアップ資金調達額
スタートアップ情報プラットフォーム「INITIAL」の調査によると、国内スタートアップ資金調達額は、2021年上半期で3245億円。21年通期では6000億円を超えるほどの勢いがある。出典はユーザベース「2021年上半期 Japan Startup Finance ~国内スタートアップ資金調達動向~」

 変革を引き起こすうえで、重要な役割を果たすのは、いつの時代もスタートアップだ。国内で有望なスタートアップを育成しようという動きは徐々に活性化している。コロナ禍においても、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進が加速したことで、国内スタートアップの投資額は増加傾向にある。スタートアップ情報プラットフォーム「INITIAL」の調査によると、2021年上半期のスタートアップによる資金調達額は3245億円。21年の年間では6000億円に届く勢いで、新型コロナウイルス感染症拡大前となる19年の5522億円を上回る可能性は高い。

2022年に注目する10のジャンルから企業を選んだ。次ページのリストでは、各ジャンルに該当する企業として紹介しているが、実際にはそれぞれの製品やサービスは複数のジャンルにまたがっているケースが多い
2022年に注目する10のジャンルから企業を選んだ。次ページのリストでは、各ジャンルに該当する企業として紹介しているが、実際にはそれぞれの製品やサービスは複数のジャンルにまたがっているケースが多い

 急激な社会の変化に対応し、有望な新市場を生み出すスタートアップはどこか。日経クロストレンドと日経MJは、ベンチャーキャピタル(VC)をはじめ各界識者の意見を参考にして、「マーケDX」「働き方・教育」「健康・ウェルビーイング」「生活・金融」「エンタメ」「フードテック」「モビリティー」「Z世代」「メタバース」「SDGs(持続可能な開発目標)・ESG(環境・社会・企業統治)」という10のジャンルに絞り、「未来の市場をつくる100社」を選出した。

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