
国内販売本数が累計1億本を超える「疲れにくい」筆記具、「ドクターグリップ」。1991年の発売から30周年を迎えた2021年に、30色もの記念モデルをリリース。ロングセラーの宿命か、主力から徐々に退いた定番モデルが、豊富なカラーで勝負に出た。
2021年11月発売の「ドクターグリップ 30カラーズ」は、1991年発売のロングセラー商品「ドクターグリップ」の30周年記念モデルだ。初代モデルをベースとした30色のシャープペンシルをリリース。復刻色2シリーズ、新色3シリーズ、特別色1シリーズの6シリーズで、合計30色を用意した。
「オリジナルカラーシリーズ」の「ブルー」「ピンク」「ホワイト」は、初代モデルの復刻カラー。抗菌モデルだった「エメラルドグリーン」を加えた4色は、ドクターグリップを象徴する色使いだ。
ドクターグリップの発売当時、事務用ボールペンといえば、役所や銀行などで使われる細い「鉛筆型」だった。PCも普及しておらず、オフィスの事務作業はすべて手書き。オフィスワーカーの腕、肩、首への負担を軽減しようと、太軸で弾力性を備え、滑りにくく持ちやすいラバーグリップのドクターグリップを開発した。
安価な事務用ボールペンが主流の時代に、500円という高価格ながら大ヒットとなり、発売5カ月間で100万本を販売した。
飛ぶように売れた5色を復刻
「90’sポピュラーカラーシリーズ」は、90年代に初代「iMac」が流行した時期の「スケルトンカラー」を復刻。「当時は、スケルトンカラーの文具や雑貨が多く、この5色が飛ぶように売れた時代」(パイロットコーポレーション 商品企画部 筆記具企画課 係長の多賀丈恭氏)
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