
マスクがすっかり生活の必需品となる中、アイリスオーヤマ(仙台市)のカラーマスクが人気だ。おしゃれと安心を両立できる「DAILY FIT MASK」と「美フィットマスク」の両シリーズで白以外に10色ものバリエーションを出しており、女性がメークしても違和感がない色が支持されている。
DAILY FIT MASKには立体マスク形とプリーツマスク形の2タイプがある。男性や女性の幅広い用途に応えるため、黒やネイビー、ブラウン、グレー、ピンクの5色を用意した。
一方の美フィットマスクはプリーツマスク形で、女性のファッションやメークを意識したデザイン。顔のラインにフィットする形状を工夫したほか、「オリーブカーキ」「ローズグレー」「アッシュグレー」「ピンクベージュ」「シルクベージュ」といった、5色のくすんだ色合いで製品化している。
マスクをファッションのように
ファッション誌では「マスク込みのファッションコーディネート」や「マスクの色に合わせたメーク」が特集されるほど、マスクもファッションの一部として重要なアイテムの1つになっているという。そこでファッションを楽しむようにマスクを選ぶワクワク感を10色で提供するようにした。
「マスクといえば当初は白が多かった。だが、海外のマスクを見ると黒もあったので、いろいろな色の可能性があると分かった。DAILY FIT MASKのようなはっきりとした色の製品のほか、毎日装着するためメークと違和感がない色とは何かを考えた結果、きれいすぎない色のほうが合うのではと思い、美フィットマスクではくすんだ色をそろえた」(デザインセンター部長の宮脇将志氏)
例えば、きれいなピンクやかわいいピンクといったはっきりした色より、ファッションに応じてきれいすぎないピンクやくすんだピンク色のほうを選択する人もいる。スーツやカジュアルなど、ファッションによっても好まれるマスクの色は異なるという。実際に発売すると、女性にはメークに合わせやすいピンク系やベージュ系のくすんだ色が人気だった。男性はネイビーが多かったという。
新型コロナウイルス感染拡大を受け、同社は中国の大連工場と蘇州工場の2拠点でのマスク生産に加え、宮城県角田工場に生産設備を導入。自社でマスクを開発してきたため、独自の色を打ち出せる。多くの色で試作し、社内で実際に装着してみて違和感がないようにバランスを踏まえながら製品化していった。市場を広げるため、今後もユーザーの反応を見ながら、さまざまな色のマスクを検討していく考えだ。
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